【浦和】SNSの誹謗中傷を確認「社会正義に反する行為」「多くの方が犠牲になられた史実を引用した極めて悪質な投稿」
浦和のサポーター。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
「仮に『勝利のため』という理由が伴っていたとしても、社会正義に反する行為を肯定することは絶対にありません」
J1リーグの浦和レッズは5月1日、「SNS上での誹謗中傷について」と題したトピックスをクラブ公式サイトにアップし、「多くの方が犠牲になられた史実を引用した極めて悪質な投稿」があったと報告。すでに削除されたというが、「社会正義に反する行為は不要」として、そういった投稿をしないように呼び掛けている。
クラブは「大変残念なことに、SNS上で、多くの方が犠牲になられた史実を引用した極めて悪質な投稿が確認されました。当該投稿は既に削除されておりますが、今一度私ども浦和レッズの考えをお伝えさせていただきます」として、スタンスを示している。
「スポーツが日常にある幸せが広がっていくことを願う浦和レッズは、仮に『勝利のため』という理由が伴っていたとしても、社会正義に反する行為を肯定することは絶対にありません。そして『勝利のため』という理由で社会正義に反する行為を行う人を、サポーターとは認めません」
「浦和レッズがパートナー、ホームタウン、そしてファン・サポーターの皆さまと共に実現を目指すものは、『強くて魅力あるチーム』、『安全・快適で熱気ある満員のスタジアム』、『自立し責任あるクラブ』であり、これらの実現に、社会正義に反する行為は不要です」
そのように指摘したうえで、次のように理解を求めている。
「当該投稿に対し、社会の一員であり浦和レッズの一員であるファン・サポーターのみなさまが疑問を呈し、そして否定的な態度を表明してくださっていることを大変心強く感じておりますが、引き続きそうした『当たり前』をファン・サポーターの皆さまと共に浦和レッズ全員で継続的に実行してまいりたく存じます。SNS上に限ったお話ではございませんが、誹謗中傷、或いはそれに類する行為は絶対におやめくださいますようお願い申しあげます」
浦和はそのように「社会正義」を唱えている。
一方、埼玉スタジアムでは、審判団へのブーイングが一向に続き、現在は嫌悪感を示すサポーターも多い。メインスタジアムなど観客の一部は審判団を拍手で迎え、わざわざ席を離れてブーイングをしにくる本来違反行為であるサポーターとのコンフリクトも確認されている。
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今回のように「正義」を主張するものの、そういった矛盾や表裏一体の状況は”伝統”として容認される、やや危険をはらんだ光景も見られる。今回のようにクラブが主導して「社会正義」を主張するのであれば、審判団の保護など、そういった二面的な状況にも明確な姿勢を示すことが求められそうだ。