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岡山の街は祝賀モード! J1昇格決定弾の末吉塁「ファーを狙ったクロスが…。僕が決めると思っていなかったので、みんなビックリしていた」

岡山の街は祝賀モード!(C)SAKANOWA

「なんとしてでも監督のため、チームのためにも貢献したいと常に思ってきた」

[J1昇格プレーオフ 決勝]岡山 2–0 仙台/2024年12月7日13:05/シティライトスタジアム

 2024シーズンJ1昇格プレーオフ決勝、ファジアーノ岡山(J2リーグ:5位)が末吉塁、本山遥のゴールでベガルタ仙台(同:6位)に2-0の勝利を収め、クラブ史上初のJ1昇格を決めた。

 開始20分、3-4-2-1の両ウイングバックが絡む、ピッチを広く使った揺さぶりから先制ゴールは生まれた。右サイドを木村太哉が打開し、ここをチャンスと見た岡山が人数をかけて攻め中央からシュートを放つ。そのこぼれ球を拾った左サイドの末吉がファーサイドへのキックを放ち、直接ゴールネットを揺らした。

「ファーを狙おうとしたクロスでしたが、その軌道からゴールに直接入りそうだと思いました。あの一瞬、時間がゆっくりしたように感じました。(歓喜の輪のなかでもみくちゃになったが)僕が点を取るとは思っていなかったので、みんなビックリしていました」

 ゴールに絡むかもしれないクロス……。その選択が功を奏し、まさにホームの声援に押されてネットを揺らした。

 レギュラーシーズンの上位チームのアドバンテージにより、岡山は引き分けでも勝利扱いになるが、一方の仙台は勝利が必須。この末吉の一発が、仙台に与えたダメージも大きかった。

「(岡山への加入について)千葉で苦しい思いをしていた昨年の夏、声を掛けていただきました。そこからは試合にずっと使ってもらい、なんとしてでも監督のためにも、チームのためにも貢献したいと常に思っていました。目指していた目標を達成できて、すごく嬉しいです」

 この2024シーズンは、リーグ35試合・2得点とフル稼働した。28歳になった末吉は「本当に充実していました。毎日の練習が競争で、誰が出てもおかしくない状況がシーズンを通して続き、その緊張感が自分たちの勝負強さにつながったと思います」と、チーム内の相乗効果がもたらした昇格劇だったと頷いた。

「特長はスピードと相手に負けない1対1のスピード。そういったところは見せていきたい。それプラスアルファでフィジカル面で、体作りにも目を向けて、来季へしっかり準備したいです」

 モンテディオ山形、ジェフユナイテッド千葉を経て、このまま行けば、末吉にとっても初めてのJ1のステージになる。特に今季はタフさが一段と増しただけに、J1のステージで思い切り暴れるベースはできたはずだ。

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 岡山の街は祝賀モードに。岡山駅ビルでは、J1昇格決定のポスターが一斉に張り出され、飲食店では昇格記念の割引サービスなども展開されていた。

Posted by 塚越始