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【浦和】リンセンがサポーターへ残した最後のメッセージ。波乱の3シーズン「最初のパリSG戦でケガをしてしまい…」「まだ34歳と若いからね。辞める理由はない」

ACL武漢戦でゴールを決めた浦和のリンセン。 (Photo by Zhizhao Wu/Getty Images)

「新しい友人もできました。サポーターとして埼スタに戻ってきます」

 J1リーグ浦和レッズのブライアン・リンセンが2024シーズンで契約満了によりチームを去ることになった。2022年から3シーズン在籍し、川崎フロンターレ、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島といった、特に強豪相手にインパクトの残るゴールを叩き込んできた。

 二桁ゴールを記録したフェイエノールト・ロッテルダムから加入すると、前線からの襲い掛かるようなプレッシングを怠らず、その全力のプレーからもチャンスとゴールをもたらしてきた。リンセンは浦和でのラストプレーとなった12月8日のアルビレックス新潟戦(△0-0)のあと、SAKANOWAの取材に応じてくれた。

 34歳のアタッカーは「バスに乗って、ファンの応援する姿を見て鳥肌が立ちました。ただ試合に向けて、リラックスして準備もできていました。この埼スタで味わってきた感覚は忘れられません。ただ得点を決められず、その意味では、良い気分では終えられませんでした」と少し悔しそうに語った。

 調子が上がれば負傷に……。ケガにも苦しんだ波乱の3年間だったと振り返る。

「デビューとなった(プレシーズンマッチの)パリ・サンジェルマン戦でケガをしてしまい、あまり良くないスタートを切りました。そこからはフットボール面では理想的に行きませんでした。ただ日本で経験したことや出会いは本当に素晴らしかったです。まさにアメージングでした。サッカーでは思うようにいかなくても、この国での経験は本当にかけがえのないものなりました」

 リンセンはまずオランダを第一希望に現役を続行する意向を示す。

「まだ34歳と若いですし、エネルギーは十分あります。辞める理由はありません。最も一般的に考えればオランダに戻ってプレーすること。しかし、もちろん将来について、何が起こるのかは私にも分かりません」

 そしてリンセンはサポーターとして埼スタに戻ってくることを約束していた。

「いつでも、どこに行っても、私はベストを尽くします。(練習でも常に全力でしたたね)エモーショナルなところが取り柄の男だからね。日本で新しい友達もできました、いつかサポーターとして、また埼玉スタジアムに戻ってきます。アリガトウ。また会いましょう!

 家族などのことを考えるとオランダでのプレーが一番望ましい。その実績を踏まえると、ヨーロッパのマーケットで必要とするクラブが出てきても不思議ではない。ただ例えば、Jリーグで、浦和とはライバルにならないクラブでのプレーもあり得るか!?

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 チームの勝利のために全力を振り絞る。その気迫は埼スタの3階席にも常にビンビンに伝わってきた。実直なFWリンセン、浦和レッズとオランダを結ぶ大切な存在にもなっていきそうだ。

Posted by 塚越始