×

【アビスパ福岡】ふくや社長が投げ掛ける疑問。金明輝監督の青少年への過去パワハラ…ペナルティや謝罪で”済んだ”問題なのか?

アビスパ福岡のエンブレム (C)SAKANOWA

スポンサーという立場のデリケートな問題が浮き彫りに。

 明太子の老舗で知られる「株式会社ふくや」が12月30日に18シーズンにわたり支えてきたJ1リーグ アビスパ福岡のスポンサー契約を2024シーズン(来年1月31日までの契約)をもって終了すると発表し、その話題がJリーグ界に大きなインパクトを与えた。

 ふくやは地元のアビスパを愛するサポーターというスタンスで、2007年からスポンサーを担い、クラブの歴史を共に歩んできた。2024シーズンはユニフォームの袖部分にロゴを掲出していた。

 ふくやは12月30日に公式エックスで、1月の契約満了に伴い、一旦完全撤退すると発表。しかし一方で、「引退」ではなく、今後の「復帰」も示唆している。

 そうしたなか川原武浩社長が12月31日、「note」で「アビスパ福岡様とのスポンサー契約満了について」と題し、この件について投稿。さっそく話題を集めている。

 川原社長は、アビスパで万が一パワハラなどあった場合、もしくは過去事案が再燃した場合のレピュテーションリスク(商品のネガティブは評判が起きてしまうリスク)、監督選定プロセスがアビスパの基本理念「アビスパ福岡は、スポーツを通じて、子どもたちに夢と感動を地域に誇りと活力を与えます」と相違していると考えた――という2点をスポンサー契約満了の主な理由に挙げている。

 あくまでもサガン鳥栖時代にパワハラ問題を起こしてペナルティを受けた過去がある金明輝監督就任への抗議ではなく、同社の経営不振も関係ないと強調。ただし社外取締役の立場からは、今回の監督人選案には反対の意思を示していたということだ。

 クラブ経営陣と同じく、金監督が福岡指揮官としてパワハラを再び行うとは考えていない。ただし金監督が就任記者会見で、被害者への謝罪について問われると、匿名性があるため個人の特定と直接謝罪は難しく「個人に対しての具体的な対応はできておりません」と語ったこと、川森敬史会長も「当時過ちを犯してしまったクラブを通じて謝罪を行いました」という点に、少なからず違和感を覚えたそうだ。

 同社長は投稿の中で、「謝罪をすることと、それを被害者側が『受け入れ許した』かは別問題です」と指摘。プロ選手やスタッフのみならず、育成年代だった青少年に対してもパワハラをしていて、相手側にとって、本当に“解決した問題”なのかに疑問を抱いている。

 日本サッカー協会(JFA)やJリーグから科されたペナルティを全て受けたこと、謝罪で済むことなのか。もちろん、では、どうすればいいのか!? という声もあるだろう。

関連記事>>【アビスパ福岡】博多名物の明太子「ふくや」スポンサー契約満了を発表。「引退」ではないが今後は「未定」

 とはいえ、スポンサーという“応援”する立場で、クラブを中心にシナジー効果を生んでいくためには、とてもデリケートで複雑な問題であることが伝わってくる。