中居正広とフジテレビ問題、文春の訂正が逆に証明した「それ以外、概ね事実」。経営陣の対応に北村弁護士「女性を守ろうとする姿勢は1ミリもなかった」
中居正広さん (Photo by Koji Watanabe/Getty Images)
ユーチューブチャンネルで詳しく検証、「根掘り葉掘り聞くような対象ではないと最初から判断していた」
元SMAPでタレントだった中居正広さん(芸能界からの引退を発表)の女性トラブルを端緒に、その被害者女性への人権をフジテレビが軽んじたのではないかとされるコンプライアンスに関わる問題で、弁護士の北村晴男氏が2月6日に自身のユーチューブチャンネル『弁護士北村晴男ちゃんねる』で、「【フジテレビ問題】週刊文春の訂正後の事実を前提に、法律家が見抜いた真実!?」と題した動画を公開し、話題を集めている。
週刊文春が記事内容の一部修正について公表したが、北村氏は、むしろ一連の流れによって、逆にその部分以外が「概ね事実」であることが認められた点に着目する。
フジテレビは中居さんと女性X子さんが交際していると受け止め、あくまでもプライベートな問題だと強調してきた。ただし、その経緯で、やはり職員であるA氏の関与も明らかに。北村氏は「X子さんに聞けば、いろいろな事実が出てきてしまう。だから聞かなかった。答えは、これしかありません」と指摘する。
今回の問題の本質といえる、フジテレビ内の女性アナウンサーらが接待を拒否できない“文化”が根幹にある。刺激的な文言である「上納」というほどではないものの、その企業体質がより明らかになったのではないかと見るのだ。
フジテレビの役員は女性に配慮をしてきたと記者会見で強調していたものの、X子さんはフジテレビへの不信感を募らせていたと言われる。それだけに「フジテレビは一切関係ない。二人だけの問題として解決してください」というスタンスを取ろうとしてきたことに、問題の深さを感じ取っていた。
また、中居さんへの聴取は報道を受けてから行ったということで、港浩一前社長らについて「全く信用できない」と断罪する。
「中居さんというのは貴重なタレントで、(フジテレビは)今までの番組のみならず新しい番組もずっとやってほしいと思っていた。少しでも機嫌を損ねるような、聞かれたくないことを根掘り葉掘り聞くような対象ではないと最初から判断していた。真実を究明して、女性を守ろうという姿勢が1ミリもなかった。それがフジテレビです」
「この飲み会に誘ったのが(編成局幹部の)Aさんではなく中居さんだった、というところだけ訂正しています。それ以外は概ね事実である、ということを前提とすれば、必然的にそうなります」
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そして法律の専門家として、北村氏はそうした「給与を支払ってやっているのだから、会社のためになんでも働け」というような傲慢な経営陣のいる企業ほど、法的な問題を抱えることが多いと苦言。フジテレビの問題噴出は必然だと捉えていた。