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【なでしこ】アンカー熊谷紗希が機能、ニールセン新監督から与えられたタスクとは!?

なでしこジャパンの熊谷紗希 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「今回はハッキリと役割を与えられたことで、割り切れてプレーできました」

[SheBlieves Cup 第1戦]日本女子代表 4–0 豪州女子代表/2025年2月21日(現地20日)/ヒューストン

 ニルス・ニールセン監督が就任しての初戦、サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)が米国での「SheBlieves Cup」、オーストラリア女子代表に4-0の勝利を収めた。

 熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス)は4-3-3のアンカーで先発し、この日、勝利に大きく貢献した。

 これまでも何度か起用されたポジションだが、なかなかフィットしきれない現実があった。この日のオーストラリア代表には見事にハマり、攻撃が加速する前に相手を食い止める、ビルドアップに加わる、センターバックが空けたスペースを埋める――。熊谷は期待されたタスクをこなしていった。

「バランスを取ったり、周りとの関わりを重視することも大事です。ただ今回はハッキリと役割を与えられたことで、割り切れてプレーできました」

 熊谷はそのように振り返った。

 ボール奪取から、なでしこの前線とインサイドハーフが相手より優位な立ち位置にいる間にパスをつなぎ、そこから一気にフィニッシュまで持ち込む。この成功体験をさっそく得られたのは大きい。

 日本女子代表は国際大会で、なかなか結果を残せずにいる。ただ、実力はきっと世界トップクラスではないか。そこでニールセン監督が就任し、まず、なでしこの選手たちにとって大切なものに挙げたのが「自信を持つこと」だ。

 これから34歳の熊谷にも、熾烈なポジション争いが待っている。そこで改めて求められるのは”武器”を出し切ること。

「やっぱり自分の良さはボールを奪い切ることだと思うし、そこから確実に味方につなげる。そこでの技術的な反省はありますが、自分のなかでは整理できました」

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 攻守に駆け回った熊谷は「疲れた~」と、充実した笑顔を浮かべてスタジアムをあとにした。

Posted by 早草紀子