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【浦和】新エースへ、チアゴ・サンタナが湘南から意地のゴール。しかし飢えているのは「ゴールよりも勝点3がほしい」

浦和のチアゴ・サンタナ。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

「今日に関しては、ダメでした」と切り出して――。

[J1 3節] 湘南 2-1 浦和/2025年2月26日19:03/レモンガススタジアム平塚

 J1リーグ3節、浦和レッズが湘南ベルマーレとの一戦、2点先取されたあとチアゴ・サンタナのゴールで1点を返したものの1-2で敗れた。2分1敗と開幕から未勝利のまま、3月2日、柏レイソルとの今季ホーム開幕戦に臨む。

「今日に関しては、ダメでした」

 そう試合後に切り出したサンタナは肩を落とし、ミスを繰り返してはいけないと強調した。

「私たち選手がこの状況を1日も早く変えなければいけません。自分たちに責任があり、上手くいかなかったと認め、明日からはミスを繰り返さないこと。同じことをすれば、また負けるか引き分けてしまうでしょう。次は今日も勝っている柏との対戦で、簡単な試合にはなりませんが、勝てるようにしっかり準備したいと思います」

 0-2で迎えた62分、右SBの関根貴大からの縦パスを起点に、右サイドをえぐった松本泰志からのマイナスのパスを原口元気がスルー。その背後にいたサンタナが、まさにこれぞストライカーと言わんばかりの冷静な左足のショットをゴールネットに突き刺した。最終ラインからのクサビを起点にした、理想的なゴールの形の一つと言えた。

「右サイドからタイシ(松本)のいいボールが入ってきて、ゲンキのスルーから決められました。あのシーンは良かったと思います。ただし、回数が少ない。あのようなチャンスが一回しかありませんでした。もっと勇気を持ってパスとドリブルのチャレンジをしなければいけない。浦和の選手として、私もそういった場面での集中力を高めていきたいです」

 チャンスの再現性がない。それがマチェイ・スコルジャ体制下、最大の課題でもある。

 後半は浦和が主導権を握った、と言えた。が、2-1のリードを守って前線のほぼ一人でカウンターを狙うという湘南が5-4-1にしたので、“攻め込んでいるように見えた”という見方もしていた。

「後半のほうが良かったと言えるかもしれませんが、しかし、遅かったです。前半45分間を無駄にしてしまいました。その間に失点し、後半に入っても決められてしまった。立ち上がりからいいプレーをしないと、このような展開になってしまいます」

「一人ひとり成長しなければいけません。自分も伸びて、チーム全体で成長していかなければ。それに相手チームは浦和に対し、いつもより闘う姿勢を強めて来ます。それを上回らなければいけません」

 そして次節、ホーム開幕戦での“爆発”を期待したいと声を掛けると、サンタナは頷いて言った。

「ゴールよりも勝点3がほしいです。交換できるならば、勝点3こそ手に入れたいです」

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 勝利に飢えている。埼スタ初陣で、柏に勝つ――。チアゴ・サンタナはその瞬間をターゲットに切り替えて、スナイパーの眼を光らせた。

Posted by 塚越始