【移籍】浦和のファイナルアタックか、トルコ代表FW獲得へ「正式オファー」。フェネルバフチェとのクラブ間交渉へ!?
トルコ代表でのトスン。※トスンのインスタグラム(@cenktosun)より
EURO2024でも1ゴール。モウリーニョ監督の残留希望で「残留決断」と現地報道も…。
J1リーグ浦和レッズが獲得を目指しているとトルコで報じられてきた同国1部(スュペル・リグ)フェネルバフチェSKに所属するトルコ代表FWジェンク・トスン(Cenk Tosun)だが、獲得合意、破談といくつもの情報が錯綜するなか、3月11日、「浦和が正式オファーを提示。クラブ間の交渉に移った」と新たに報じられた。情報を整理したい。
トスンは1991年6月7日、ドイツ・ヘッセン州生まれ、33歳のストライカータイプでトルコ国籍も持つ。これまでトルコ代表として53試合・21得点を記録し、EURO2024にも出場し2試合・1得点と活躍した。
この183センチあるストライカーを巡っては、まずトルコの日刊紙『イェニシャファク』が3月2日、「トスンは浦和レッズへ移籍することで条件面で合意に至った」と報じた。
しかし、そのあと『アス』で記事を執筆するトルコ人ジャーナリストのムスタファ・オズグル・サンカル氏が3月7日、トスン側は2.5年、浦和は1.5年の契約年数を主張。その契約期間の話し合いで平行線を辿っていると伝えた。
すると3月10日、トルコメディア『フォトマック』は、ジョゼ・モウリーニョ監督がトスンと話し合い、「シーズン終了まで君が必要だ。残ってほしい」と伝え、トスンがこれを受け入れて残留を決断したとレポートした。
ところが一転(!?)してこの日、『スポーツデジタル』が、「浦和が『正式オファー』をフェネルバフチェに提示した。すでにトスンは浦和と合意していて、あとはクラブ間の交渉に委ねられた」と伝えたのだ。この記事を執筆したエックスで173万人のフォロワーがいるヤギズ・サブンチュオグル氏は「トスンは浦和と契約条件で合意に達した」ともポストした。
つまり、浦和とトスンサイドは個人間で条件面の合意に達した。ただし、これからクラブ間の交渉に入る、ということのようだ。
これまでの駆け引きを見ると、どうやら、トスンは打診のあった浦和でのプレーを希望した。しかし代理人など含めた話し合いで、契約年数で一度協議し合った。「残留報道」は、フェネルバフチェ側からの情報発信と見られ、最近は出場機会を得らずにいるものの”必要な戦力”というスタンスを示していたようだ。
すると浦和とトスン側で、契約年数など個人の基本条件が合意に至ったようであり、そしてフェネルバフチェとのクラブ間交渉に移る、ということか。
その流れだと辻褄も合う。さすがにモウリーニョの前では、忠誠を誓ったのかもしれない。
とはいえ、これまでのフェネルバフチェ側のスタンスを伝える報道が正しければ、そのオファーが拒否される可能性も十分ある。むしろ、移籍金も発生するだけに、ここからがディール成立への最大の山場になるか。
もちろん、この正式オファーを出した、という情報も正しいかは定かでない。
あくまでも噂かもしれない。あるいは、問い合わせの段階かもしれないし、はなから対応するつもりがない、あるいは、もう終わった話かもしれないし、実際に本格的な交渉がスタートしたかもしれないし、実はもう両クラブ間でほぼ話がまとまっている場合すらあるかもしれない。
Jリーグの冬の移籍ウインドーは3月26日まで。この「オファー報道」が正しければ、タイミング的にも、このトスンを巡っては、浦和からの”ファイナルアタック=最終オファー”かもしれない。他に動いている可能性もあり得る。
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トスンは今季リーグ7試合・1得点、公式戦通算17試合・2得点、先発は2試合のみ。フェネルバフチェとは2026年6月まで契約を結んでいる。