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【京都】浦和からレンタル中『CB宮本優太』が鹿島不敗神話を止める起点に。「常識を覆す。風穴を開けて証明した」曺貴裁監督も称賛

京都の宮本優太。写真:西村尚己/アフロスポーツ

「4枚の真ん中を守るのは無謀だろうと言われるところを、彼自身が風穴を開けて証明してくれています」

[J1 9節] 鹿島 3-4 京都/2025年4月6日15:03/県立カシマサッカースタジアム

 J1リーグ9節、京都サンガF.C.が前半0-2とリードされながらも、ラファエル・エリアスのハットトリックと奥川雅也の得点で、鹿島アントラーズに4-3の勝利を収めた。鹿島のホーム不敗神話は27試合でストップ。京都はクラブ史上初めて、カシマスタジアムでの初勝利を収めた。

 曺貴裁監督の試合後の記者会見で、後半開始から4バックの中央で起用されてビルドアップの起点となった宮本優太のセンターバック起用について質問があった。

 ラファエル・エリアスの決勝ゴールは、宮本が思い切って右サイドへ飛び出して、安西幸輝への渾身のスライディングタックルとそこからのロングフィードが起点となった。

 その問いに対し、曺監督は約20秒ほど考えて、次のように語った。

「彼がセンターバックでプレーすることを選択する監督は、そんなに多くないかなと個人的に思います。彼の生き様と言いますか、彼がサッカーに対してどんな思いで毎日向き合ってやっているかのかは、大学(流通経済大)の時から知っています」

 そしてCB起用について、「常識を覆す」挑戦をしていて、その証明を一つしたのではないかと語った。

「なんて言うんですかね……。世の中の常識を崩していくと言いますか。171センチ、172センチしかないけれど、4枚の真ん中を守るのは無謀だろうと言われるところを、彼自身が風穴を開けて証明してくれています。そういう意味では、僕が何かを教えたというより、彼から学ぶことのほうが多いという気持ちでいます。素晴らしい出来だったと思います」

 指揮官は宮本のこの日のパフォーマンスを称賛した。

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 浦和レッズから期限付き移籍中の25歳は、オフ・ザ・ボールでも気を抜かない人一倍のハードワークを武器にしてきた。加えて鋼のように固いこだわりを球際で見せ、宮本が京都の歴史的勝利につなげた。

Posted by 塚越始