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キム・ミンジェへのバッシングにコンパニ監督が静かに怒った「誰一人として孤立させない」

バイエルンのコンパニ監督。(C)Midori IKENOUCHI

「選手たちを支えなければならない、それが私にできる役割。裏切ることは絶対にない」

[ブンデスリーガ 30節] ハイデンハイム – バイエルン / 2025年4月19日/フォイト・アレーナ

 ドイツ・ブンデスリーガ1部、首位のFCバイエルン・ミュンヘンが1.FCハイデンハイムとアウェーで対戦する。ヴァンサン・コンパニ監督が試合前日に公式記者会見に臨み抱負を語った。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝インテル・ミラノに1点差で敗れたバイエルンは、ブンデスリーガ優勝に焦点を絞って戦うことになる。

 韓国代表DFキム・ミンジェはアキレス腱痛を抱えながら、日本代表の伊藤洋輝ら不在のなか満身創痍でフル稼働してきた。ただし、そのパフォーマンスが時に批判されてきた。ドイツ最多部数であるタブロイド紙『ビルド』はやや酷い内容の記事も掲載している。

 そうしたなかキム・ミンジェについて問われたコンパニ監督は、「これまで何度も記者会見で語ってきたが、誰一人として孤立させない。それがいかに重要であるか。絶対にそれだけはしない。私たちは常に団結し挑み続ける」とクールな表情を保ちつつも珍しく厳しく言った。

「もしも選手が好調でなければ……、決してミンジェのことではないが、必ずチーム内で、チーム全体で、あるいは選手個々と話し合う。私は公の場で騒がない」

 そしてセルジュ・ニャブリを例に挙げる。

「例えばニャブリはシーズン序盤、私たちにとって最高の選手だった。そのあとケガに悩まされた。そしていま、完全復帰している。選手たちを支えなければならない、それが私にできる役割だ。選手たちを信じている。裏切ることは絶対にない。シーズン終盤、一人ひとりと真正面から話し合う必要はある。そうすることで全力を尽くして、自分たちのパフォーマンスに集中してもらう。それが全てだ」

 今季バイエルンの指揮官に抜擢されたことが理解できる熱いメッセージだ。

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 むしろ、そんな批判さえもチームの熱量にする。コンパニ監督のもと、バイエルンが2シーズンぶりのシーズン制覇へ一丸となって突き進む。