「久々にPKで緊張した」決勝PKの都倉賢はGK権田修一と一切目を合わせず
北海道コンサドーレ札幌の都倉賢。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
札幌が北海道胆振東部地震以降、初の勝点3を獲得。
[J1 28節] 札幌 2-1 鳥栖/2018年9月29日/札幌ドーム
北海道コンサドーレ札幌のFW都倉賢がサガン鳥栖戦、試合終了間際にドラマチックな勝ち越しPK弾を決めて、チームに3試合ぶりの勝点3をもたらした。札幌は4位に浮上。
アディショナルタイムの90+2分、札幌の背番号9は左サイドの深い位置からペナルティエリア内に切れ込むと、高橋祐治の背後からのチャージでPKを獲得する。
都倉は何度もペットボトルの水を口に含んで息を整える。そして「久々にPKで緊張しました。(26分に)ジェイが外していたので、すごくプレッシャーがかかりました」と、鳥栖のGK権田修一とは一切目を合わせずにペナルティマークにつく。
今季はPK5本成功していて、向かって左に3本、右に2本決めていた。この日選択したのは――左サイド。ボールだけに集中して左足で正確かつ強烈なキックを沈め、これが決勝点になった。
試合直後のヒーローインタビューで都倉は、「入って良かったです。チーム全員が諦めなかったことが、あのPKにつながったので、本当に感謝しています。(今季12点目だが?)まだまだ取りこぼしている試合も多く、自分がクオリティを上げれば勝たせられた試合も多かったと思うので、責任を持ちながら成長していければと思います」と喜ぶとともに課題も挙げた。
また、札幌にとっては北海道胆振東部地震が起きて以降、待望の初勝利となった。
「震災以降勝つことができず、選手、サポーター、道民の方たち、僕らが本来発信しなければいけなかった成果をやっと残せた。僕らは北海道とともにあるので、みんなも震災に負けず頑張っていきましょう」
札幌のエースストライカーはそのように熱く、ホームに詰めかけた1万6,195人の観客へ呼び掛けた。
文:サカノワ編集グループ