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日本での「歓声」まだ先か…。JFAがチャント合唱の一部サポーターに釘を刺し、ルール徹底できず謝罪。日本代表VSオーストラリア代表戦で

オーストラリア戦後、サポーターへあいさつをする日本代表の長友佑都ら。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「衷心よりお詫び申し上げる次第です」。イングランドではすでにフル動員、ドイツなども歓声あり。

[カタールW杯アジア最終予選 B組4節] 日本 2-1 オーストラリア /2021年10月12日19:10/埼玉スタジアム

 日本サッカー協会(JFA)は10月13日、前日に埼玉スタジアム2002で行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のサッカー日本代表(SAMURAI BLUE)対オーストラリア代表戦で、一部のサポーターによる禁止行為があったと公式ホームページで報告し、その行為に釘を刺すとともに、ルールを徹底できなかったことを謝罪している。

 JFAはこの発表の中で、新型コロナウイルス感染症対策を施しての有観客での試合開催については「『JFA サッカー活動の再開に向けたガイドライン』に基づき、観戦されるお客さまに対して入場前の検温やマスクの着用、手洗いなどをお願いするとともに、大きな声を発したり、声による応援を禁止するなどルールを設けて新型コロナウイルス感染予防に取り組んでいます」と強調。そのうえで次のように、サポーターの行為を残念に思うとともに謝罪している。

「観客の皆さまに観戦ルールやマナーを順守していただいている中、今回、一部サポーターが大声で歌う、コールを行うなど、周囲の皆さまに不安を与え、ルールをしっかり守って応援いただいている方々に不快な思いをさせる行為を行いました。このような禁止行為があったことは極めて残念であり、また、大会を主管するJFAとしてルールを徹底できなかったことを衷心よりお詫び申し上げる次第です」

 今後は改めてルールとマナーの順守を、より徹底するということだ。

「JFAとしては引き続き、安全・安心な観戦環境を提供すべく感染症対策にしっかり取り組むとともに、ファン・サポーターの皆さんにも観戦ルール/マナーの順守と節度をもった応援にご協力いただくよう周知徹底を図ってまいります」

 例えばイングランドではすでに動員数の制限なし、ドイツでは2万5000人まで入場を認め、いずれも歓声ありでの試合開催が実施されている。ある意味、そういった応援の環境面での対応で遅れる日本でも、Jリーグで制限上限越えの実証を続けて、今年中の「満員のスタジアム」での開催を目指していた。

 おそらくJリーグのそういった取り組みをあまり関知しない人たちによるチャントの合唱や声援により、これまで地道に積み重ねてきたサッカー界の感染症対策への取り組みにも水が差された形だ。

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