中居正広さんや大物との会合「上司に呼ばれて行かないと不利益を受けるのでは…」。フジテレビ“業務”の構造、北村弁護士が指摘。橋下徹氏の見解にも物申す
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ユーチューブで第三者委員会の報告書の要旨を分かりやすく解説。
元タレントの中居正広さんの女性トラブルを発端にしたコンプライアンス問題で、株式会社フジ・メディア・ホールディングスの依頼でまとめられた第三者委員会の報告書は、多くの人々の関心を集めた。各報道では、4月27日までに、他の大物タレントによる被害、他局でのハラスメントも報告されている。
テレビにも出演し人気を博す北村晴男弁護士は、このほど自身のユーチューブチャンネル『弁護士北村晴男ちゃんねる』で、「【フジ調査報告書】社外取締役・犬塚弁護士について。そして橋下徹氏の見解に物申す!」と題した動画を公開。前回の動画に続き、調査報告書のトピックスを分かりやすく解説している。
そのなかで橋下徹弁護士がテレビ番組で、この報告書を“正義”として、「関連先・取引先と社の許可をもらわずに行くことはダメだと言わざる得ない」と、プライベートと仕事を明確に分けなければいけなくなってしまうと語っていた点に言及。北村弁護士は「これは大きなお世話」と一刀両断し、「今回は報告書で様々な事実を認定したうえで、『業務の延長戦上』と結論を出しています。これは極めて妥当な結論です」と、フジの慣習が背景にあって生じた問題だと報告書が認めていると説明した。
北村弁護士は説明する。
「この会社において、まず上司が大物タレントとの会合に(部下や女子アナを)呼ぶ。呼ばれて行かないと、不利益を受けるんじゃないか? そういう社内共通の認識だったと。それはアンケート結果からも明らかになっています」
そして中居さんの事例を挙げて、「中居さんが(A子さんに)自分のマンションに来る? という趣旨のことを言って、『一回行くと言った以上、なかなか断れないな……』という話になったと」と、そうして報告書では女性がPTSDを発症するほどの性的被害にあったということだ。
また、中居さんと大物タレント、A子さん、元プロデューサーのBさんらが参加した「スイートルーム会」などは、「経費は全部CX(フジテレビ)が負担しています。会社が、です。スイートルーム会は38万(38万1365円)かかったそうです。会社に経費として請求し、支払いを受けている。これは業務でしょ? という話ですよね」と、ベースには“業務”があり、断りにくい構図が出来ていった背景を紐解いている。
また北村弁護士は、ロケをして支払われた、とされる点も「交際費」にあたるのではないかと疑問視する。もしも会社が認識していなければ、詐欺罪にあたり、「絶対にやらないほうがいいです」と強調している。
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もちろん一般的には、そういった経費は会社として“認識”していただろうと思われる。だが、わずかだが、警察や検察が立件する可能性もある。「一度やると決めたらやります。決してゼロではない」と北村氏は見ていて、フジテレビのみならず、“組織=会社”で容認していく経費問題の危険性についても解説していた。