【クラブW杯】浦和戦、レアル・マドリード加入決定のリーベル至宝マスタントゥオーノが輝き放つ。グスタフソン「彼が絡み、サイドチェンジを何度もしてきた」
クラブW杯リーベル戦、中盤で激しい攻防を繰り広げた浦和のグスタフソン。写真:AP/アフロ
想定はしていたが…。
[米国クラブW杯 E組 GS1節] 浦和 1–3 リーベル/2025年6月18日4:00(現地17日12:00)/ルーメン・フィールド(シアトル)
アメリカ・クラブ・ワールドカップ(クラブW杯)グループステージ(GS)第1戦、浦和レッズは松尾佑介のPKによるゴールで0-2から1点を返したもののさらに1点を追加され、リーベル・プレートに1-3で敗れた。
浦和のスウェーデン代表MFサミュエル・グスタフソン(Samuel Gustafson)は4-2-3-1のボランチとして先発。激しい中盤の攻防で互角以上に渡り合い、後半に入ると起点となってボールを散らしてチャンスを作り出した。
ただ前半のうちにマッチアップの際にイエローカードをもらっていたこともあり、87分、原口元気と交代に。ただ国内リーグと同様、中盤の要を失った浦和はそこから反撃の糸口を見出せなくなり、1-3で落とした。
この試合で最も注目を集めたのが、リーベルの「30番」をつける17歳の至宝フランコ・マスタントゥオーノ(Franco Mastantuono)だった。先日のチリ代表戦でアルゼンチン代表デビューを果たし、18歳になる8月からレアル・マドリードへの完全移籍が決まった。
この大会がリーベルのユニフォームを着て戦う最後になる。4-3-3の右ウイングで先発し、可変しながら左右のシャドー(ハーフスペースを狙う位置)の位置にも入り込んで攻撃の起点となる。
渡邊凌磨がプレスに行くのを回避してしまったように(マークを受け渡した“つもり”の守りになってしまった)、浦和がボールを奪いにくいところを突くと、逆サイドのマルコス・アクーニャへ展開。ピンポイントクロスからファクンド・コリーディオの先制点をもたらした。
グスタフソンは試合後、次のようにマスタントゥオーノが起点となったリーベルの攻撃について語った。
「私たちが予想していたような形で、リーベルは攻撃してきました。マスタントゥオーノが絡みながら、サイドチェンジを何度も行ってきました」
しかし……。浦和が最高レベルで戦い切れなかったと悔やむ。
「そこは分かっていたのですが、自分たちらしいレベルを発揮できなかったのが残念でした。特にカウンターアタックなど攻めの部分で、もう少し表現できた部分は多々あったと思います。残念です」
ここは一気にカウンターへ持ち込めるのではないか――という場面でパスがマイナスに行ったり、加速し切れなかったり……。リーベルの守備強度が最後まで高く保たれていたこともあるが、途中明らかにふと緩んでいた時間帯など隙を突き切れなかった。
ただし一方で、きっとできるはずだ、という手応えも得た。
「しっかりみんなでプレーできて、どのような雰囲気かを感じ取れました。次の試合は勝たなければ、グループステージ突破が難しくなります。しっかり回復させて全員で臨みたいです」
グスタフソンは、浦和の可能性を信じる。
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クラブW杯GS第2戦、浦和は日本時間22日4時(現地21日12時)からインテル・ミラノ(イタリア・セリエA)と対戦する。