1位横浜FM、2位浦和、3位神戸、リカルド監督が示したデータ。レッズ、最下位ヴィッセル戦へ「いい選手、いい監督がいる。簡単な試合にならない」
浦和のリカルド・ロドリゲス監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
群馬戦後の反応を受けて、「サポーターを幸せにすることが私の仕事」と強調。徳島時代と異なる環境、新戦力の補強にも言及する。
[J1 18節] 神戸 – 浦和/2022年6月26日18:00/ノエビアスタジアム神戸
J1リーグ浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督が6月24日にオンラインの取材に応じ、22日の天皇杯・ザスパクサツ群馬戦で敗れた落胆、その敗戦を受けてのアウェーでのリーグ・ヴィッセル神戸戦に向けた抱負を語った。
「その2試合はベストとワーストの両方が起きてしまいました。良かった名古屋戦のあとだからこそ、群馬戦は無意識に楽に勝てると思ってしまう危険性がありました。名古屋戦は高い強度でプレーできました。天皇杯はちょっとしたところで失点すれば敗退してしまう大会で、実際にそうなってしまったのは大きな問題だと思います。ここから神戸戦でリアクション、反撃を見せないといけません。リーグ戦での順位を上げていかなければいけません」
また、報じられている群馬戦のあとの現地でのサポーターの反応について、指揮官は次のように語った。
「サポーターの方々の自然なリアクションだったと思います。J2のチームに負けてしまった試合です。チームにモチベーションを与えてくれるサポーターですが、批判がある場合、良くないことが起きている状況です。改善しなければいけません。
私は監督として、サポーターの皆さんを幸せな気持ちにすることが仕事で、そうしたいと常に思っています。そのためにも批判には耳を傾けてモチベーションにして、次に向けて勢いづける要因にしたいと考えています」
このリーグ名古屋戦、天皇杯の群馬戦の連戦では、同じスタメンで戦った。その理由について、リカルド監督は次のように語った。
「名古屋戦が良かったのが一つあります。今季通じて疲労などの影響で、メンバーを固定できずにきました。同じ11人で初めて挑んだ試合です。よりフレッシュなメンバーを使うのも選択肢でしたが、パフォーマンスの良かった名古屋戦のメンバーで行こうと決めました。疲労はあったものの、中3日で試合できる準備を選手たちは行わないといけません。疲労によってできないというのは言い訳になってしまいます。プロとして、3日、4日おきでこなせないと、非常に難しいと思います」
徳島ヴォルティスを率いていた時から来日6シーズン目、この過酷な夏の戦いを迎える。どのように乗り越えるか!? そこでリカルド監督は選手数についても言及した。
「暑いなかで適切に水分補強しながら、回復に努めることが重要です。昨年は練習を午後にして、気温が下がっている状態で脱水を避けられると考えました。また私のサッカーはボールを保持しようとします。それができれば、この暑さは相手にとってより大変な状況になります。あとは選手の人数が十分いればそういった点でもコントロールできますが、徳島の時ほど多くの選手がいません。そういった点ではまた異なっています」
26日はアウェーで神戸と対戦する。いずれもAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメント進出を果たしているが、国内リーグでは13位・浦和、最下位18位・神戸といずれも低迷している。
そのチームの印象について、監督は次のように語る。
「いいチームだと思います。順位表ではいいポジションにいませんが(神戸は最下位18位)、いい選手が揃っています。ゴール期待値のデータを見ると、1位が横浜F・マリノス、2位が浦和、3位が神戸です。決定機をたくさん作っていることを意味します。ただその決定機であまり点を取れておらず、このような順位になっています。
サッカーは点を取らないといけないスポーツ。攻撃と守備のバランスも大事です。また、ここのピッチ(ノエビアスタジアム神戸)はあまりよくないので、昨年の経験からも考慮しながらプレーしなければいけません。いい選手、いい監督がいるクラブで、簡単な試合にはなりません」
一巡目の対戦が終わり、この18節からは後半戦に突入する。ここから一気に続く17試合の目標について、次のように「J1リーグ優勝」から修正して戦っていく。まずはJ1残留を確定させることがノルマとなる。
「先日クラブのステイトメントを発表して現時点での目標を掲げました。ここからは1試合ずつしっかり戦っていきながら、できるだけ多くの勝点を取っていきたいです。ACL、ルヴァンカップとタイトルを狙える大会も残っています。我々がやらなければいけないのは、神戸戦で勝つことのみです。それが一番現実的で、選手たちもそれがやりやすいと思います。常に次の試合について考えていきたいです」
また日本代表DF酒井宏樹の状態について、「しっかり回復してきています。彼は重要な選手。ロッカールームでもピッチでも、大事な存在です」と語った。一方、夏の移籍ウインドーが開いたあと、「この問題を解決するためにチームとして動いています」と新戦力を獲得することも明言した。
そしてACLの決勝トーナメント1回戦から準決勝まで埼玉開催が決定した。
「何が起こるかは分かりませんが、埼玉でプレーすることで高まるプレッシャーはあると思います。このプレッシャーは、アウェーのジョホール戦と比較すれば、状況はいいと思います」と、リカルド・ロドリゲス監督は決勝進出を目指す意欲を示した。
【注目記事】
・【浦和】シャルクがケガで数週間の離脱に「強くなって戻ってきます」