【なでしこ】スペインに1-3逆転負け。守護神GK山下杏也加から谷川萌々子への無茶なパスを奪われ決勝点を献上
スペイン戦に出場したなでしこジャパンの谷川萌々子。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
シュート数2本対20本と完敗。強豪相手に、世界一奪還への物差しとなり得る3連敗。
[親善試合] スペイン女子代表 3–1 日本女子代表/2025年6月28日4:00/エスタディオ・ムニシパル・デ・ブタルケ
なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)がスペイン女子代表との国際親善試合、田中美南の左足のシュートで先制したが、そこから3失点を喫して、1-3の逆転負けを喫した。
立ち上がりからボールを支配されて劣勢を強いられた日本は20分、キックの際に足(ヒザの可能性)を傷めた北川ひかるが交代を余儀なくされる。代わって宝田沙織がピッチに立つ。
そして30分、日本が敵陣でのビルドアップからボールを奪い、ショートカウンターに持ち込む。藤野まいかの右サイドからのマイナスの折り返しを、田中が反転からの左足のシュートで叩き込み、なでしこに先制点をもたらした。
それでもスペインのペースは変わらない。44分、日本の左サイドからクロスを上げられ、クラウディア・ピナに同点ゴールを決められてしまう。
後半もスペインペースが続く。それでも耐えてチャンスを探っていた日本だが……。66分、スペインにしっかりハメられたとも言えたが、GK山下杏也加がゴール前でほとんど角度のない縦パスを交代出場していた谷川萌々子に放つ。
これが無茶ぶりとも言える相手優位なボールになってしまい、自陣ゴール前でインターセプトを許し、19歳のヴィッキー・ロペスに逆転ゴールを決められてしまった。
日本はハイラインのスペインに対し、背後を突く動きを見せられない。CFの田中が下りてきてボールを受けてしまい、よりスペインのラインアップとボール保持を促進させる、なでしこがこれまで陥ってきた悪循環を加速させてしまった。
すると88分、アテナ・デル・カスティーヨに試合を決定づける3点目を決められてしまった。結局、シュート数は日本が2本(枠内2本)、スペインが20本(枠内8本)(速報値)と完敗を喫した。なでしこジャパンはブラジル女子代表との2連戦に続いて強豪相手に、世界一奪回への一つの物差しとなり得る3連敗となった。
関連記事>>【なでしこジャパン】スペイン戦へ、クールなニールセン監督の闘志に火が付いた理由とは?「私は普段温厚ですが…」
ニールセン監督のもと、日本女子代表は7月にE-1東アジア選手権に臨む。
写真:早草紀子
photos by Noriko HAYAKUSA