J1復帰への“条件”は? アルビレックス新潟のJ2降格決定、6月から公式戦16試合未勝利
アルビレックス新潟のエンブレム。(C)SAKANOWA
同時期に起きた稲村隼翔の移籍、ダニーロ・ゴメス負傷離脱が響く。
J1リーグのアルビレックス新潟は10月25日、17位の横浜F・マリノスが勝利を収めたため、翌日のホームでのヴィッセル神戸戦を前に、来季J2降格が決定した。
最下位の新潟と横浜FMの勝点差が15に開き、新潟が残り4試合全勝しても逆転できなくなったため。
新潟の中野幸夫社長は公式サイトで「シーズンを通じて選手・チームスタッフ、クラブスタッフは取り組みを続けましたが、トップチーム強化、組織運営の至らなさが、このたびの結果を招いたものと、責任を重く受け止め、真摯に反省しております」と謝罪し、次のように続ける。
「まずは、今シーズンの残り4試合を、来シーズンに向けたクラブ再生の契機とするべく、今一度チーム一丸となり、新潟の勝利を願う皆様の想いとともに、全力を尽くして戦い抜く所存です。
そして、今シーズンの悔しさを力に変え、来シーズンからの再起につなげてまいります」
そしてJ1復帰に向けた強い意志を示している。
「これまで以上に、結果にこだわり、再びJ1リーグ昇格を果たすべく、一歩一歩確実に進んでまいります。アルビレックス新潟は、クラブを応援してくださる全ての皆様とともにあります。新潟で愛され、J1の舞台で再び躍動をするために、クラブ一丸となって再起を図ってまいります。これからも当クラブへのご支援とご声援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」
6月から公式戦16試合、リーグ15試合未勝利とJ1復帰3年目は苦戦した。今季は松橋力蔵が退任し、エースだった長倉幹樹は浦和レッズ(現在はFC東京へレンタル)に移籍。それでもシーズン当初は持ち前のハードワークを武器に、リーグ4勝を収めた。
しかし7月の稲村隼翔のセルティックFCへの移籍、さらにダニーロ・ゴメスの負傷離脱が大きく響いた。5人交代制の現在、選手層の薄さは否めず、監督交代も奏功せず、最近も7試合中5試合がノーゴールと結果を残せなかった。
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シーズン移行の過渡期に入り、さらに円安も影響して国際的な移籍市場でのJリーグ勢の苦戦が続くなか、新潟の強みであったブラジルからの良質なタレント獲得の実現がJ1復帰への条件となるか。OBや海外のネットワークを生かしての強化、メガクラブや外資との何かしらの提携、また外国籍選手に関しても高額な移籍金を確保していくなど、再生への取り組みが期待される。




