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“戦術ザイオン”炸裂、開始13秒でパルマが鈴木彩艶のフィードから先制ゴール。しかし数的不利に陥り、ボローニャに逆転負け

鈴木彩艶 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

キックオフ直後のロングキックが――。

[セリエA 10節] パルマ 1-3 ボローニャ/2025年11月3日(現地2日)/エンニオ・タルディーニ

 イタリア・セリエA第10節、パルマ・カルチョ1913対ボローニャFCの一戦、キックオフ直後、日本代表GK鈴木彩艶(Zion SUZUKI)のロングフィードを起点にホームチームが先制に成功した。しかしパルマは前半のうちに追い付かれ、35分にはクリスチャン・オルドニェスが2枚目のイエローカードで退場に。後半2点を奪われ、1-3の逆転負けを喫した。

 8節のコモ1907戦では、鈴木がハーフウェーライン付近からのセットプレーキッカーとなって3本キックを放ち、決定機をも作り出した。

 もはや最後尾から放たれるパワーと精度の高いフィードを生かした攻撃はパルマの一つの武器に。すると“戦術ザイオン”が、この日のキックオフ直後、ついにゴールに結実する。

 試合開始の笛とともに、まず鈴木へバックパス。鈴木は相手ペナルティエリア内のGKが出てこられない位置へ精度の高いフィードを蹴り込む。その競り合いから『10番』アドリアン・ベルナベが右足でシュートを突き刺し、開始13秒でパルマは先制した。

 しかし17分、サイドを打開されたあとの折り返しを、サンティアゴ・カストロに決められ同点に。さらに35分、相手の背中を完全に押して倒すというあまりに不要なファウルで、オルドニェスが2枚目のイエローカードをもらい退場処分を受ける。

 後半のパルマは防戦を強いられる。そして68分、90+2分とボローニャにゴールを追加され1-3で敗れた。セリエAは2連敗、5試合未勝利となっている。

 最後、鈴木が強烈なショットをニアサイド上に突き刺されたのは悔やまれた。

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 パルマは10試合で5得点しか挙げられず、深刻なゴール欠乏症に陥っている。チームは1勝4分5敗の勝点7で、20チーム中16位。