槙野と話し方が似てきた?U-19日本代表DF橋岡大樹「え…ちょっと嬉しいです」
U-19アジア選手権、北朝鮮戦に続きタイ戦でフル出場した橋岡大樹。(C)AFC
U-19アジア選手権の大一番ジャカルタ決戦へ。2007年のU-20W杯を戦った先輩からのアドバイスも生かす。
[U-19アジア選手権 準々決勝] 日本 – インドネシア/2018年10月28日/ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム/ジャカルタ
U-19日本代表のDF橋岡大樹(浦和レッズ)が10月26日、U-19アジア選手権・準々決勝の開催地となるジャカルタで、前日のグループステージ最終節イラク戦(〇5-0)に出場しなかったメンバーと途中出場だった菅原由勢(名古屋グランパス)とともにトレーニングを行った。
グループステージの第1戦・北朝鮮戦(〇5-2)、第2戦・タイ戦(〇3-1)で、4-4-2のセンターバックのポジションでフル出場。DFリーダーとして誰よりも大きな声を掛けて周りを鼓舞しながら統率し、試合ごとにコンビネーションを高めてきた。U-20ワールドカップの出場権が懸かる準々決勝インドネシア戦でもスタメン起用される可能性が高い。
出発前には、2006年のU-20アジア選手権(当時アジアユース選手権)と2007年のU-20ワールドカップ(W杯)に出場した浦和の先輩である日本代表DF槙野智章からアドバイスを受けた。
槙野や柏木陽介のいた「調子乗り世代」がU-20ワールドカップを戦ったのを最後に、その後、ユース世代は4大会連続で世界大会の出場権を逃す”喪失の時代”を送っている。
それだけに同じDFでもある槙野の言葉は響いた。
「みんな一丸となること。ベンチにいる選手、試合に出らない選手を含めて、一つになることが勝つための条件。それが長い期間の大会では肝になってくる」
そのアドバイスは特に心に残った。
橋岡もベンチにいたイラク戦では、率先してチームのために何をできるかを考え、ピッチとともに闘った。日本がゴールを決めたときには、自分のことのように喜んで、ベンチを飛び出して歓喜した。
また、歯切れよくしっかり受け答える取材時の対応の仕方が、槙野と少し似てきたのでは? そんなことを伝えてみると……。橋岡は「え、そうですか。それはちょっと、嬉しいです」と言っていた。基本的に前向き。あまり否定から入らないところも共通点に挙げられそうだ。
ホスト国のインドネシアと対戦する準々決勝は相当な重圧がかかるに違いない。それでも橋岡はむしろその状況を喜んで、受けて立とうとしていた。
「満員になりそうだという話を聞いていますし、完全アウェーの雰囲気の中であっても、僕たちはしっかり自分たちの戦いができると信じています。その満員のなかでこそ自分たちの良さを出せると。本当にいいチームなので、必ず勝って、来年(U-20W杯)につなげます」
アタッカー陣をはじめ、とても楽しみな個性派のタレントが揃っている。そのU-19日本代表の最終ラインを、橋岡がタフにしっかりと支える。
※28日に橋岡選手のこれまでの戦いぶりの振り返りと準々決勝に向けた意気込みなど、一問一答をまとめたものを改めて掲載します。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI