【U-19日本代表 サウジ戦採点】突破口切り開いた久保のみ及第点以上、シュート0本の田川、原は厳しい評価に
【マン・オブ・ザ・マッチ】ハメド・アルガムディ(サウジアラビア )
布陣変更も影響したとはいえ、心を動かすようなプレーが限られた。
[U-19アジア選手権 準決勝] U-19日本代表 0-2 U-19サウジアラビア代表/2018年11月1日/パカンサリ(インドネシア)
【選手採点│寸評】
※5段階評価。5が最高で、1が最低。0.5点刻み。
採点対象は原則、出場20分以上。
※採点の見方
ポジション
背番号 選手名 採点
▽先発
GK
1 若原智哉 (京都) 2
29分、ニアサイドを固めていたが、ほぼ角度のない日本の左サイドからのシュートを弾き、ニアに転がして痛恨の先制点献上。それ以前に日本の選手ふたりがかわされたことも問題だが、止めなければならなかった。一旦オウンゴールと伝えられたが、そのあとサウジアラビアのAアル・アマールのゴールに修正された。
DF
22 三國ケネディエブス(青森山田高) 2(▼HT)
背後を攻略されて前半アディショナルタイムに致命的な2失点目を与えてしまう。3バックによるマンツーマンの守備が裏目に出て、サウジアラビアのスピードに苦しんだ。
15 瀬古歩夢(C大阪ユース) 2
リベロとして起用され、体を張って決定機も阻止。ただブロックに間に合わず失点にも絡んだ。インターセプトなど敵の起点を鋭く潰す守備も見せたかった。
4 橋岡大樹(浦和) 2
3バックの右ストッパー、4バックの右SBと、いずれも所属先ではプレーしていないポジションで臨み、初めての組み合わせとあってフィットするまで時間がかかった。振り切られて先制点につながり、クリアしようと足を伸ばしても届かず、2失点にも絡んでしまった。キャプテンマークを巻いて奮起したが、クリアが小さくなるなど、疲れも感じられた。
MF
15 荻原拓也(浦和) 2
左ウイングバックで先発したが、背後を何度もえぐられ後手に回る。仕掛けたあとのクロスを奪われ失点。左MFに回ったが、ボールの失い方が良くなかった。ボールを奪われたあとのリスク管理はこれからの課題か。
17 石原広教(湘南) 2.5
途中から4バックの左SB、右SBに回って、守備の修正を図る。求められていた対峙する選手とのマッチアップに負けない、という仕事はこなした。ただ、さらにチームとして、高い位置でのビルドアップも期待していたようだが、それはやや酷だったか……。
16 滝 裕太(清水) 2
ゲームメイク的な役割が求めれたものの、なかなかボールが収まらず。ボールが入っても、前線との崩すアイデアを共有できないまま時間が過ぎてしまった。イラク戦(〇5-0)のような、あっと驚くようなプレーを見せたかった。
19 山田康太(横浜FM) 2.5
フォローに入ったもののシュートを打たれて(コースはしっかり消していたと言えるが…)、結果、先制点を決められた。全体的にラインが下がっていたため、持ち味であるチームに推進力を与えたり、高い位置からのショートカウンターに持ち込んだりすることができなかった。
7 伊藤洋輝(磐田) 2.5
橋岡とともにインドネシア戦に続く2試合連続での先発。ボールの奪いどころをどこにするか「的」を絞り切れず苦心。最終ラインの前でのプレーが続き、前線との距離間も悪いまま、なかなか攻略法を見出せなかった。
13 原 大智(FC東京)1.5(▼71分)
守備時にはシャドー的な位置に入り、攻撃時は田川とポジションを入れ替えるなど前線から切り開こうとした。しかしボールの収めどころになれず、「起点」としてなかなか機能できなかったこと。パス4本、シュート0本、クロス(失敗)2本と、2ゴールを決めたイラク戦のような”当たり”がなかった。
FW
11 田川亨介(鳥栖) 1.5(▼HT)
唯一のビッグチャンスはオフサイドの判定に。原と同じくシュートなし。相手が疲れ出す後半に持ち味を発揮できるかと思われたがハーフタイムで交代を告げられた。今大会決めたのは右足での1点のみ。突き抜けるキッカケを作りたかったが……。
▽交代出場
9 久保建英(横浜FM) 3.5(△HT)
右MFとFWでプレー。投入後、日本の攻撃が明らかに変わり、自身のペナルティエリアに切れ込む突破から2本決定的なシュートを放つ。1点決めたかった。途中からはサウジアラビアも久保を抑えれば勝てると踏んだように「9番」に意識を集中させていた。力強さも漲ってきていただけに、もう1試合、観たかった。
20 宮代大聖(川崎U-18) 2.5(△HT)
久保とともに投入され、布陣も4-4-2に変更して前線からの圧力を高めた。ただ原との連係による崩しを見せられず、シュートまで持ち込めず。魅せるシーンを作りたかった。
18 斉藤光毅(横浜FCユース) ―(△71分)
切り札的に投入されたあと、確かにチームのチャンスは増えた。他のアタッカー陣と同じくゴール前まで持ち込むことができず。ラストの久保のクロスに合わせられれば……。シュート0本に終わった。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI