「ウメちゃんに決められるまでは…」7試合5得点の興梠慎三、ホーム最終戦&天皇杯へ切り替える
浦和レッズの興梠慎三。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
湘南戦は「完敗」と受け止める。
[J1 33節] 湘南 2-1 浦和/2018年11月24日/Shonan BMWスタジアム平塚
リーグ戦でACLプレーオフ出場権を獲得できる4位以上進出へ一縷の望みをつないでいた浦和レッズだが、湘南ベルマーレに敗れて、その可能性も潰えた。
武藤雄樹のスルーパスから虎の子の1点を鮮やかに決めた興梠慎三だが、悔しそうに試合を振り返った。
「失点した時間も悪く(20分、56分)、立ち上がりは非常に良かったものの、完敗といえる試合内容だったと思います。相手のシステムにハメて前からいく形をとって、上手くハマったと思います。ウメちゃん(梅崎司)に決められるまでは非常に良い試合だっただけに、もったいなかったと思います」
興梠はそのように悔やんだ。反撃の狼煙をあげるゴールは鮮やかだった。興梠自身はリーグ戦最近7試合5ゴールと再び量産態勢を築いている。
「点を取らないといけない状況下で2点目を決められてしまったのは反省点。そこからサポーターのみんなが自分のゴールを待って応援してくれていましたし、(77分に)1点取ることができました。あの1点で勢い付けられられたが、もう少し早い時間で決められれば、同点、逆転に持ち込めたかなと思いました」
柴戸海やズラタンを投入したあとに一段と攻勢を強めた。そういった途中出場の選手たちが躍動感をもたらしたことは、チームにとってもプラス材料に挙げられる。12月1日のホームでのリーグ最終戦・FC東京戦、そして12月5日の天皇杯準決勝の鹿島アントラーズ戦に向けて一段と気合いを入れる。
「天皇杯へ良い形で迎えられるように、最終節、ホームでしっかり勝ちたいと思います」
浦和のエースは力強い短い言葉に、決意を込めた。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI