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”天皇杯男”だ!好調な仙台FWジャーメイン良に渡邉監督「もっと調子に乗れ!」

ベガルタ仙台のジャーメイン良(中央)。(C)SAKANOWA

クラブ史上初のタイトルへあと1勝。今大会5試合3得点1アシスト。

[天皇杯 準決勝] 仙台 3-2 山形/2018年12月5日/ユアテックスタジアム仙台

 23歳のFWジャーメイン良が全3ゴールに絡む圧巻の活躍を見せて、ベガルタ仙台はモンテディオ山形に競り勝った。初のファイナル進出――ついに悲願である主要初タイトルまで、仙台が”あと1勝”に迫った。

 14分、左サイドを抜け出した中野嘉大のクロスにペナルティエリア内で下がりながらも豪快に左ボレーで先制点を叩き込む。さらに18分、ポストプレーから矢島慎也のシュートが相手DFの背中に当たって決まる幸運なゴールをアシスト。1点差に詰め寄られた36分には、矢島のコーナーキックに高い打点のヘッドで合わせ、平岡康裕のチーム3点目をアシストした。結果的にこの3点目が決勝点となった。

 ボレー、ポストプレー、ヘディング……ジャーメインが持ち味を惜しみなく発揮して勝利をもたらした。

「3ゴールに絡めたのはプラス。ただ、中3日だったこともあるが、後半、足が止まってしまったことっは課題。(得点は)マイナスのクロスが来ると予測して、少し下がったところに来て、合わせることができました」

 ジャーメインはそのように振り返った。

 天皇杯は4回戦の横浜F・マリノス戦(〇3-2)、準々決勝のジュビロ磐田戦(△1-1、5PK4)に続き、3試合連続ゴール。2回戦(仙台の初戦)のザスパクサツ群馬戦(〇4-0)でも1アシストを記録している。

 何より3点すべてJ1クラブから決めていることは特筆に値する。加えて天皇杯での活躍を受けて、リーグ戦でも出場機会を増やしていった。

 渡邉晋監督はジャーメインについて、「今、非常に調子がいいです。最もゴールに向かえていて、周りも生かし、自身のストロングポイントを出せています」と評価する。さらに「ロッカールームでマイク(ハーフナー)とも話しましたが、最後まで調子に乗っていて、このまま調子に乗せていこうかなと思いました」と、23歳のストライカーに決勝の舞台でもさらに突き抜けるような思い切ったプレーを求める。

 確かに仙台がこのまま頂点を掴むためには、23歳のジャーメインが”天皇杯男”になる――平成最後の天皇杯はジャーメインの大会だったな……と周囲に思わせるぐらいのパフォーマンスを示すことが期待される。

 石原直樹、矢島慎也の元浦和レッズ勢も好調をキープしている。いろいろなプラス材料が揃う。埼スタで迎える12月9日の浦和との決勝、仙台はむしろこの過密日程をポジティブに捉えて、一気に頂点まで駆け登る。

文:サカノワ編集グループ

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