磐田と契約更新か移籍か?中村俊輔が「足首は厳しい。でも来年が楽しみ」と語った理由
J1参入プレーオフ決定戦の東京V戦でピッチに立った中村俊輔。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
川口能活の引退も少なからず影響。「まだやりたい感覚がある」。
[J1参入PO決定戦] 磐田 2-0 東京V/2018年12月8日/ヤマハスタジアム
J1参入プレーオフ決定戦でJ1残留を果たしたジュビロ磐田の中村俊輔は、東京ヴェルディ戦のあと、自身のコンディションについて「ここに来てガクっと来てしまった」と振り返りつつ、「まだやりたい感覚がある」と意欲を示した。磐田での契約は今季までで、契約更新するのか、それとも移籍するのか――いずれにせよ現役続行を宣言した。
「足首のこともあり、リーグ戦はゼロ(無得点)。こういうふうになってしまったのは計算外。スタッフ、名波さん、社長、サポーターには申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕の中でも、個人個人でも『最後良ければ全てよし』ではないと思う。ここまでなってしまい、勝ったからこそ言えることだとも思う。ただ、ここまで来てしまったのが、力のなさなのか、いろいろな部分で反省しないといけない」」
J1・16位に沈んだ責任を中村は感じていた。そして自身のコンディションについても語った。
「ちょっと僕自身もここに来てガクっと来てしまった。ただだからこそ、逆に来年がちょっと楽しみというか。足首はけっこう厳しい。もう始めているけれど、いろんな人に診てもらっています。これまで自主練のシュートを打ちすぎたから、しょうがないんだけれどね。今日もテーピングを巻いて注射を打って、なんとかやっているけれど、まだ楽しい。もう少しは、こういう状況のなかで自分らしいプレーをしたい、というのはある。まだやりたい感覚がある。今日は気を使って、起用してもらいました(アディショナルに出場)」
足首の痛みはある。コンディションは万全ではない。それでも中村はその状況のなかで反骨心を抱き、這い上がろうとしていた。
「トップ下というより、中盤を支配するのが強み。そういう感覚を取り戻せれば。サイドハーフはフロンターレ戦でちょっと頑張ったけれど(12月1日/34節/●1-2)、評価してもらえなかったので悔しいです。うーん……まだちょっと頑張ります」
横浜マリノスと日本代表で長らくチームメイトであった川口能活(SC相模原)の現役引退も少なからず影響している。何より40歳になった今なお、「まだ上手くなれる」と感じている。その向上心がある限り、中村俊輔は走り続ける。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI