遠野の主将MF太田竜雅「サッカーからは離れます。後輩は必ずこの舞台に戻ってきてほしい」
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ボランチとしてフル出場、岡山学芸館に0-4の完敗を喫する。
[97回全国高校サッカー選手権 1回戦] 遠野(岩手)0-4 岡山学芸館(岡山)/2018年12月31日/味の素フィールド西が丘
遠野高のキャプテン太田竜雅は岡山学芸館戦、4-4-2のボランチとしてフル出場を果たした。劣勢を覆すべくゴール前へ積極的に顔を出してシュート2本を放ったものの得点はならず。「岡山学芸館さんは本当に球際も強く、スピードも違っていました。そういったところに圧倒されました」と、0-4での敗戦を受け止めた。
「立ち上がりの早い段階で失点してしまったことが全てで、自分たちの思うようなサッカーができませんでした。ベスト8を目標にして、この試合に向けた意気込みも強かったですが、これが全国のレベルだと改めて実感しました」
太田自身はゲームメーカーとして、そしてキャプテンとして、その流れを変えようと努めた。しかし、「予選ではある程度守備のところでできていましたが、失点ゼロでいければ、チャンスは来ると言っていたので、早い時間に失点し、さらに決められて試合を壊してしまいました。ダメージが大きかったです」と悔やんだ。
そして、限られた選手しか立てない大舞台での経験を、いかに将来へ生かすか。その問いに太田はこう答えた。
「自分はもうサッカーをやめて離れます。ただ後輩たちはまた来年もあるので、この悔しさを忘れず、1年間、課題を突き詰めて、この舞台に帰ってきてほしいです。(言える範囲でどういった方面に進むのか)具体的にはまだ決まっていませんが、後輩たちの力になれたらなと思っています」
目標だった選手権で一つの区切りとして、卒業後、一旦サッカーから離れるつもりだという。今回、新人戦やインターハイでは予選で負けたものの、しっかり最後は選手権に導いた。その経験は大きい。どの方面に進んでも、その遠野を牽引したキャプテンシーは財産となり、生かされるはずだ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI