ジェフ千葉のGMが「外国籍FW獲得」に動いていると明かす
千葉の新加入選手。(上段左から)相澤ピーターコアミ、新井一耀、ウィリアムス・ベラスケス、鈴木椋大、(下段左から)堀米勇輝、佐藤寿人、田坂祐介。
「キャンプまでに補強できればと考えている」
ジェフユナイテッド市原・千葉の新体制発表会見が1月7日、千葉市内のホテルで行われた。その中で千葉の高橋悠太ゼネラルマネージャーは、「外国籍のFWを探し、キャンプ前を目途に補強できればと考えている」と、現在交渉を進めていることを明かした。
冒頭、前田英之社長、フアン・エスナイデル監督、高橋ゼネラルマネージャーが登壇。2018シーズンを振り返るとともに、2019シーズンに向けた方針と決意を語った。そのなかで高橋GMは、これまでの補強の進捗具合について「ほぼ100パーセント」と語ったうえで、外国籍のストライカー獲得について次のように語った。
「外国籍のFWの選手を探していて、完璧に補強が終わったわけではありません。引き続き、キャンプ前を目途に獲得できればと考えています」
新体制会見で高橋GMはまず、このオフの編成のテーマ、フアン・エスナイデル監督に3年目の指揮を託した狙いについて、次のように語った。
「既存の選手、監督といろいろな話ができて、改善点と引き続き伸ばしていく点を膝を突き合わせて話し合うことができました。社長ともクラブの将来について多くの時間をかけて話し合いました。ジェフでプレーをすると決断してくれた既存選手、新加入選手を含め、ジェフが改めて目指すべきところ、変えなければいけないところをしっかり明確にしたうえで、スタートできるように編成を進めてきました。
テーマは大きく分けて二つあり、戦術面が一つ。精神的なところが一つ。この二つを掲げて、選手補強、チーム作りを進めました。フアン・スナイデル監督自身も日本のサッカーを2年間経験したうえで、変わらなければいけないところを、正直に話してくれました。自分がどのようにならなければいけないか、監督としてどのように振る舞わなければならないか、ものすごくいろいろな話をさせてもらいました。そこで継続性を持って戦うことがチームにとってベストだと考え、3年目の指揮をとってもらう決断に至りました」
監督と話し合うなかで戦力として重視したのが「もう一度、チームとして一丸となって覚悟を持って戦える集団に、どうやってしていくかをテーマに考えた」と言う。
そのうえで、「ポジションのレベルを上げるのは当然で、補強に関しては、J1、J2で実際にパフォーマンスの高かった、元々狙っていた選手をほぼ100パーセント近く補強できました。そこは満足しています」と現状の体制を説明。さらに、「選手の中には多くのタイトル獲得を経験している選手もいます。昨季は悪い時期が多く、今まで見えていないケアできていない部分も分かりました。そういった時でも内からエネルギーを発せられる選手をピックアップして補強しました。それが今回のポイントでもありました」と明かした。
そのうえで、千葉での戦いに誇りを持てる選手を欲したことも強調した。
「やはりチームとして大事なのは、本当にジェフでやる、という覚悟、決意を持った選手を選考すること。年末に既存の選手と面談し、早い段階で『ジェフでやります』と決断してくれた選手が、思った以上に多かった。そういった選手の覚悟や決意に応えるため、もっといいクラブにして、できる限り選手が100パーセントを出せる環境を作っていきたいと思っています。
もう一度、選手のプロフェッショナリズムを徹底するため、クラブとして意識的に教育的なことを含め、環境を作っていきたいと思います」
そして高橋GM自身も、「昨シーズンを受けて、クラブとしても改めていろんなことに気付くことができましたし、改めて選手、監督、クラブとして良くなかった時期を乗り越えて一つになれたこともあるので、今シーズンはよりジェフらしいサッカーを見せて、しっかり結果で出せるように頑張っていきたいと思います」と意欲を示した。
千葉の沖縄キャンプは1月15日にスタートする。チーム2位11得点のラリベイ、3位9得点の指宿洋史が退団しただけに、18年ぶりに復帰した佐藤寿人とともに、どのようなタイプのFWが加わるのか――。楽しみであり、千葉にとっては重要なキーマンになる。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI