起用法と采配…森保監督が語ったスタンス「目の前の試合に勝つための準備を続ける」
日本代表の森保一監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
サウジアラビア戦から先発変更なし、先発選手を引っ張り――。
[アジアカップ 準々決勝] 日本 1-0 ベトナム/2019年1月21日/アール・マクトゥーム・スタジアム
日本代表が堂安律のPKによる1点を守り切ってベトナム代表に競り勝ち、ベスト4進出を決めた。準決勝は28日、イラン代表と中国代表の勝者と対戦する。
サウジアラビア戦(〇1-0)から中2日の日本は、出場停止の武藤嘉紀以外の先発10人をそのままスタメンで起用された。57分にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で獲得したPKを堂安律が決めて先制に成功。その後はベトナムの猛攻を抑えて、2試合連続で無失点勝利を収めた。
指揮官の選手たちへの信頼は厚かった。72分に北川航也から大迫勇也、78分に原口元気から乾貴士、89分に南野拓実から塩谷司と、先発の選手を引っ張る形で交代に。ただ、それだけに選手の疲労の蓄積、体力の消耗具合は気になるところだ。
試合後、森保一監督は次のように振り返った。
「ベトナムが辛抱強く戦えるチームだとは分かっていましたし、本当に難しい戦いになりました。そのなかで選手たちが焦れず、試合を通して集中を切らさず戦ってくれて良かったと思います。カウンターで危ないシーンはありましたけれど、みんなで止めて、失点ゼロに抑えられたことは良かったと思います」
2試合連続で無失点勝利を収めた。前回大会で阻まれたベスト8は突破した。
「これまでも一戦一戦、目の前の試合に向けて最善の準備をしてきました。一戦一戦成長しながら戦っていくことを、次の試合でもやっていければと思います」
森保監督はそのように強調した。あくまでも目の前の試合に勝つこと。親善試合とは異なる真剣勝負の国際大会。指揮官は「一戦必勝」にこだわっていくことを改めて示した起用法であり、采配だった。
文:サカノワ編集グループ