「僕がコケた時に相手の足が…」南野拓実が明かす本能で放った渾身の先制クロス
南野拓実。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
全3ゴールに絡む圧巻の活躍。24歳のアタッカーが自信を深めて決勝へ!
[アジアカップ 準決勝] 日本 3-0 イラン/2019年1月28日/ハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアム
日本代表のMF南野拓実はトップ下で先発フル出場し、全ゴールに絡む圧巻の活躍を見せた。
56分。南野がペナルティエリア前で相手と接触して倒れると、相手選手3人は主審に詰め寄りファウルでないと主張。ボールはまだラインを割っておらず、主審も笛は吹いていないため試合はインプレーで続行中だ。
起き上がった南野はゴールライン前に転がるボールを全力で追いかけ、慌てて戻ったイランDF陣をしり目にクロスを放つ。これを大迫勇也がヘッドで合わせて、先制点が決まった。
さらに67分、ペナルティエリア内の左サイドからクロスを放つと、倒れ込んだ相手の手に当たってPKを獲得。これを大迫が決めた。そして90+2分にも原口元気のトドメの3点目につなげた。
「決勝に向けて、今日は本当にこの大会を通しての大一番。非常に重要なゲームだったので、チーム一丸となって勝利を目指し、結果がついてきて本当に良かったと思います。攻撃の選手なので、得点に絡んで貢献したかった。今日はチーム一丸となって掴んだ勝利なので嬉しいです」
試合後のフラッシュインタビューでそのように振り返った南野は、先制点のシーンについて、次のように明かした。
「僕がコケた時に相手の足が止まったのが分かりました。笛も鳴っていませんでしたし、サコくん(大迫)があとはしっかり中で決めてくれました。
サコくんが入って落ち着く場面を作れて、最前線で戦いチームを引っ張ってくれるので、とてもやりやすかったです」
本能的にチャンスだと判断した二人の息が合って生まれた一撃だったという。
「絶対に優勝して日本に帰りたいと思うので、ラスト1試合、必ず勝って帰りたいと思います。チームのために必死に闘います」
南野は胸を張って前を見据えた。所属のRBザルツブルクで充実の時を迎えるなか、日本代表での”初タイトル”まであと1勝。自信を深めた24歳のアタッカーが挑む――。