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イラン戦パス交換ランキング、「吉田→遠藤」が最多。決勝は2戦連続1位の遠藤不在に

イラン戦は「吉田→遠藤」のパスコンビネーション数が最多だった。決勝は遠藤が不在に…。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

日本代表のトップ5。カタール戦は塩谷のビルドアップ時の役回りが一つのテーマに。

[UAEアジアカップ 準決勝] 日本代表 3-0 イラン代表/1月28日/ハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアム

 アラブ首長国連邦(UAE)で開催中のAFCアジアカップ準決勝、日本代表が3-0でイラン代表に勝利を収めた一戦、アジアサッカー連盟(AFC)がまとめた日本の「パスコンビネーションランキング」を見てみよう。

 日本の選手間でのパス交換で最も多かったのは? その上位5位の組み合わせは、以下の通りだった。

 参考のため、決勝トーナメントのベトナム戦、サウジアラビア戦も掲載した。

□日本×イラン戦
▽日本のパスコンビネーション
 ランキング
順位:出し手→受け手   パス数
1位:吉田麻也→遠藤 航 12
1位:冨安健洋→吉田麻也 12
3位:吉田麻也→冨安健洋 8
3位:冨安健洋→吉田麻也 8
5位:吉田麻也→長友佑都 7

□日本×ベトナム戦
▽日本のパスコンビネーション
 ランキング
順位:出し手→受け手   パス数
1位:柴崎 岳→遠藤 航 19
2位:遠藤 航→冨安健洋 18
2位:吉田麻也→冨安健洋 18
2位:冨安健洋→吉田麻也 18
5位:吉田麻也→長友佑都 17

□日本×サウジアラビア戦
▽日本のパスコンビネーション
 ランキング
順位:出し手→受け手  パス数
1位:吉田麻也→長友佑都 4
2位:権田修一→武藤嘉紀 4
3位:冨安健洋→権田修一 4
3位:冨安健洋→遠藤 航 4
5位:原口元気→柴崎 岳 3

 イラン戦のデータは、あくまでも参考程度と言える。というのも、遠藤がケガのため60分での途中交代を余儀なくされたからだ。

 それでも1位は「吉田→遠藤」。二人の縦の関係がビルドアップの始点になっていたことが分かる。その12本のパスの内訳は以下(図1)の通り。なんと11本が縦パスで、まさにスイッチを入れる(かどうかの)役になっていた。

図1)イラン戦での吉田から遠藤へのパス方向(日本の攻撃方向←)。※AFCまとめ

 ボールを保持して試合の主導権を握っていた間は、日本が全体的にラインを高く設定。この図1)でも分かるように、吉田はハーフウェイラインの少し手前の自陣内でボールをさばき、ある意味、チームをコントロールする役割も担っていた。

 前半途中から終わりまで、日本が押し込まれ吉田が苦しい態勢でボールを受けることもあった。ただその時間を凌ぎ切ったことで、後半、再び高い位置で仕事もできた。イラン戦は、常に自陣ゴール前でボールを持たれたサウジアラビア戦(〇1-0)とは異なる状況で、日本が優位性を保ったまま試合を進められたと言える。

 2月1日、日本はカタールとの決勝に臨む。ベトナム戦、イラン戦とこのランキングで1位に入っていた遠藤がケガのため欠場濃厚である。となれば、塩谷司がグループステージ3戦のウズベキスタン戦以来の先発を果たすだろう。

 塩谷の守備面での役割と強さはすでに実証されている。UAEでプレーしてきただけに、多くの声援を背中に受けて戦うことも追い風になるだろう(すごい運命だ)。

 一方、ビルドアップ時、「吉田―柴崎」のラインを軸にするのか、であれば塩谷はどのような役回りをすべきか。そのあたりは、ある程度、決まり事を作っておくことが、2大会ぶりのアジア制覇へのテーマになってきそうだ。

文:サカノワ編集グループ

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