【カタール戦データ検証】日本シュート12本→枠内1本。クロス34本成功率23.5%と低調
図1)日本対カタールのヒートマップ。日本の攻撃方向→ 日本は右サイドを”使わされていた”印象。左サイドの深い位置をほとんど生かせなかった。※AFCまとめ
コーナーキック13本も結実せず。
[アジアカップ 決勝] 日本 1-3 カタール/2019年2月1日/シェイク・ザイード・スタジアム
UAEアジアカップ決勝、日本代表が1-3でカタール代表に敗れた。両チームのデータから日本の敗因を検証する。
パス数は日本493本、カタール327本、パス成功率は日本83.0パーセント、カタール75.8パーセント、そのうち敵陣での成功率は日本71.3パーセント、カタール 66.0パーセントと、いずれも日本が上回っている。前半にリードされたことで、日本が攻勢に立とうとボールを握ったことが反映されてのデータではある。基本的には、特に2失点を喫したあとの後半、日本がボールを持ちながら打開策を探るという狙っていた展開に持ち込めていたと言える。
しかし、クロスは34本放ちながら、成功率は23.5パーセント(相手33.3パーセント)。コーナーキックも13本放ちながら、ゴールを仕留めきれなかった。
図1)はプレー回数の多い地点が赤く染まるヒートマップ。日本は右サイドが赤く染まっているが、そこを”使わされていた”印象。左サイドの深い位置をほとんど突けなかった。
このあたりにも、相手の狙いにハマっていながら、いつか攻略できるだろう、と一本調子で戦ってしまったことがうかがえる。
枠内シュートは、日本1本、カタール3本。結果的に、両チームともにすべてがゴールにつながった。相手シュート数に対する失点率の高さも今大会の課題に挙げられる。
また、カタールのクリア数は実に43本。最後は日本にあえてボールを持たせた展開となった。日本対サウジアラビア戦(〇1-0)で、日本が取ったような策に逆にハマり、最後まで攻略できなかった。
日本対カタール戦のデータは次の通り。
□日本対カタール戦
※AFCまとめ
日本 カタール
得点 1点 3点
シュート 12本 9本
枠内シュート 1本 3本
ブロックシュート 6本 4本
枠外シュート 5本 2本
※ブロックシュート
=ブロックされたシュート
ボール支配率 61.5% 38.5%
デュエル勝率 41.3% 58.7%
空中戦勝率 50.0% 50.0%
インターセプト 5本 9本
オフサイド 0回 1回
コーナーキック 13本 2本
パス数 493本 327本
ロングパス 46本 64本
パス成功率 83.0% 75.8%
敵陣パス成功率 71.3% 66.0%
クロス本数 34本 3本
クロス成功率 23.5% 33.3%
タックル数 11回 21回
タックル成功率 72.7% 76.2%
クリア数 4回 43回
ファウル数 20回 8回
イエローカード 3枚 2枚
レッドカード 0枚 0枚
文:サカノワ編集グループ