【浦和】2年目の挑戦、荻原拓也が「フォーム改革」で手応え
荻原拓也。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
持ち味のスプリントをさらに磨き上げる。
浦和レッズのDF荻原拓也がプロ2年目のシーズンを迎える。
浦和ユースから昇格した昨季はデビューを飾ったルヴァンカップの名古屋グランパス戦で、インパクトを残す2ゴールを決めてみせた。そしてオズワルド・オリヴェイラ監督が就任したあとは、2列目で切り札的に起用される機会が増えた。指揮官も「荻原はサッカー選手に求められる才能を備えている。着実に経験を積ませていきたい」とその素質を認めていた。それでも思うように出場機会を得られなかったのもまた事実だった。
このオフは、武器でもあるスプリントをさらに磨いた。キャンプ前にはスプリントコーチの秋本真吾氏のもと宇賀神友弥、橋岡大樹と合宿を行い、 フォームの改善に取り組んだ。
その成果を荻原はさっそく実感し、次のように語っていた。
「スピードが上がるのはもちろんで、体に掛かる負担が減りました。客観的に見てもフォームが違うし、走っている感覚も良いです。変化を実感しています」
プロ1年目は、公式戦17試合に出場して2得点1アシストを記録(リーグ戦は8試合出場1アシスト)。数字的にはまずまずだが、フル出場はルヴァンカップの2試合のみだった。
相手が疲れた時にこそ、その敵陣をえぐって急所を突くスプリントは一段と効果を発揮する。それをいつ、どのタイミングでも、先発でも、途中出場でも、求められたときに表現できるか。それが2019シーズンのテーマの一つになる。
昨年はU-19日本代表としてアジア予選を勝ち抜き、今年ポーランドで開催されるU-20ワールドカップの出場権を獲得した。今年、本大会に臨むU-20日本代表に選ばれるためには、トップチームでの出場機会を掴むことが条件にもなる。
周囲との連係を向上させることも課題の一つに挙げられる。グッと前傾でゴールへ突き進み(そのフォームをより良くするため改善したのだが)、スナイパーのように左足から鋭く強烈なキックを放つ姿は、ポジションは異なるものの若き日のルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)を彷彿させる。
ストロングポイントを磨きながら、ウィークポイントも補い、より相手に脅威を与えるような存在になっていけるか。荻原が2年目の飛躍に向けてスタートを切る。
文:サカノワ編集グループ