日本代表復帰の小林祐希「みんな温厚。ガミガミいく」
日本代表のキャンプで、香川真司(右)とストレッチをする小林祐希(左)。(C)SAKANOWA
一方、1年5か月ぶりの招集は「実力がなかったから」と受け止める。
[キリンチャレンジカップ] 日本 – コロンビア/2019年3月22日19:20/日産スタジアム
オランダ1部のSCヘーレンフェーンに所属するMF小林祐希が今回のキリンチャレンジカップで、2017年10月のハイチ代表戦(△3-3)以来約1年5か月ぶりとなる日本代表復帰を果たした。
日本代表のキャンプ中の20日に小林はメディア取材に応じ、まず背番号25を選んだ理由について「今回だけですから。特に意味はありません」と説明。そのうえで久々のA代表招集について、「純粋に選ばれたことが嬉しいです。ピッチ上で自分の役割を探したいと思います」と抱負を語った。
初めて森保一監督のもとでプレーすることになる。練習に参加した最初の印象について、次のように話した。
「選手主体で作っていく感じは受けました。そのなかで、自主的にこういう時はこうする、といったことを増やしていきたいです」
そして彼らしい”小林祐希節”も飛び出した。
「言うことは言う。サッカーが上手いか下手か、いいプレーをしているかしていないか。そこだけではなく、時にはガツンと要求するとか、こうだろという意思表示が、もう少しあってもいいかなと。みんな優しくて、協調性があって、温厚な人が多い。ま、ガミガミやらせてもらおうかなと思います」
そのように小林は雰囲気にも刺激を求めていた。また、具体的に森保監督の練習メニューについて、「試されている」とも感じたそうだ。
「ルールを設けるなかで選手が何を出してくるのかを試しているのかなと感じました。ルールの中で、どれだけずる賢くできるか。それは、得意なところで、言われた通りにできない性格(笑)。そこはなくしていければと思いますが。これはこうだよね、という中で、『ではこれもありか』と出していくことでゲームが楽しくなる。森保さん、これもありですよね、ということを出していければ」
これほど長い期間、日本代表から遠ざかったことについて小林は、「(なぜ呼ばれないのかと思ったことは?)一切、そんなことは思わないです。自分の実力が足りないだけです」と受け止めてきた。そして、今回をキッカケに、目先だけの結果にこだわらず、より大きな”効果”を求めていく覚悟を示した。
「今回の合宿だけで終わるつもりはありません。結果を出すことだけにフォーカスしたくない。もちろん、結果を残せなければ次は呼ばれなくなります。ただ、選手の特徴、監督の意図、雰囲気などを掴んで先につながるキャンプにしたいです」
小林は「1日、1日を大切にすること」を強調するとともに、「5年、10年後の自分も見据えてやっていきます」と、『現実』と『理想』の自分と向き合っていく。果たして――コロンビア戦での起用はあるか?
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI