【U-20W杯】日本の主将で10番、齊藤未月は胸を張る「最高のチーム。優勝のチャンスはあると信じて戦ってきた」
U-20日本代表の10番をつけて主将を務める齊藤未月。(C)FIFA via Getty Images
全4試合フル出場。球際で負けない傑出したパフォーマンスでチームを支える。
[ポーランドU-20W杯 ベスト16] 日本 0-1 韓国/2019年6月4日/ルブリン
ポーランドU-20ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦、U-20日本代表は0-1でU-20韓国代表に敗れ、2003年大会以来16年ぶりのベスト8進出を逃した。
日本のキャプテンを務め、10番をつけた齊藤未月はグループステージからこの韓国戦まで、全4試合でボランチとしてフル出場を果たした。昨年からケガを繰り返して苦しんできたものの、今シーズンは常にハイパフォーマンスを披露。しっかりこの大会に照準を合わせ、万全のコンディションで戦った。
この韓国戦でもほとんど相手に競り負けることなく、傑出したパフォーマンスを見せ、日本に主導権をもたらした。だが……試合には負けた。その「結果」こそすべてであり、無念さを滲ませた。
齊藤は試合後、次のようにフラッシュインタビューで語った。
「悔しいです。勝てると思って臨んで負けてしまったので、本当に悔しいです。(多くのチャンスは作り出していたが?)サッカーはゴールを決めるスポーツなので、ゴールを取れなかった自分たちが負けて、ゴールを決めた韓国が勝った。(最終的に結果として残るのは)そこだけだと思います」
グループステージ突破に貢献した斉藤光毅と田川亨介が負傷離脱。この日はまさに総力戦で臨んだ。齊藤も「これまで出ていた、出ていなかった選手関係なく勇気を持って戦えて、だからこそ数多くのチャンスを作れたと思います。どちらが勝つか分からないゲームができました」と振り返った。
しかし負けた。齊藤はただ、このメンバーとともに戦えたことを前向きに捉えていた。
「ここで得たものを本当に大きいので、次のサッカー人生につなげたいです。最高のチームでした。このチームでならば優勝できる、そのチャンスはあると思って戦ってきました。今は複雑な気持ちですけれど……このチームはもう終わりになってしまいますが、サッカー人生はここからみんなに待っているので、そこに向けてしっかり努力していきたいです」
最善の準備はしたうえで敗れた。もちろん、悔しさは相当にある。ただ、このメンバーで力を出し切ったことに、齊藤はまったく悔いを残していなかった。
文:サカノワ編集グループ