【京都】闘莉王、加藤順大が大宮サポーターへ感謝の挨拶
京都の加藤順大(左)と田中マルクス闘莉王(右)。(C)SAKANOWA
古巣であり、特別な場所であり――。
[J2 17節] 大宮 3-1 京都/2019年6月8日/NACK5スタジアム大宮
大宮アルディージャ対京都サンガF.C.の5位と4位による上位対決は、3ゴールを奪ったホームチームが快勝を収めて、暫定2位に浮上した。大宮は13試合負けなし、一方、京都は7試合ぶりの黒星。
12分に2年目の奥抜侃志が気迫のこもったプロ初ゴールとなる先制弾を決め、39分に河面旺成がミドルレンジからオレンジライジングショットを突き刺し、62分にフアンマ・デルガドがエースにふさわしい一撃をねじ込む。
一方、アウェーチームも25分に仙頭啓矢が一時同点に追い付くボレーを決める。そして66分に黒木恭平と交代で投入された田中マルクス闘莉王は、ボランチ、さらにセンターフォワードでプレー。状況に応じて戦術を使い分け、怒涛の反撃で何度か決定機を作ったものの、今季初先発した38歳の塩田仁史を中心とした大宮の守備を崩し切れなかった。
そして試合後、交代出場した際に大宮サポーターから大きな声援を受けた闘莉王は、まずゴール裏の京都サポーターにあいさつしたあと、ピッチ中央まで行って、反対のゴール裏に対しても深々と頭を下げた。浦和レッズ時代の最大のライバルであったが、その声援を汲み取り、彼にとっても、この地は特別だったのだろう。
また、昨季まで京都に在籍した加藤は、両チームの選手がベンチに退いたあとに大宮サポーターからコールが送られて、背中を押さられるように登場。場内を一周して声援に応えた。
今季リーグ全試合でベンチ入りしているものの出場機会を得られずにいる加藤は「チーム内で、とても良い競争ができています。さらに頑張っていきます」と語っていた。
京都は負けたとはいえ、この日掴んだもの(課題を含め)も多かったはず。暫定5位になったものの、上位に食らいつくためにも、次節15日のホームでのFC琉球戦は踏ん張りどころとなる。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI