浦和最多タイ91得点の興梠慎三「福田さんは頂点。超えるにはさらに10、20、30点と取らないと」
浦和の興梠慎三。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「『浦和レッズと言えば興梠慎三』と言ってもらえるように」
[J1 15節] 浦和 2-1 鳥栖/2019年6月15日/埼玉スタジアム2〇〇2
浦和レッズの興梠慎三がサガン鳥栖戦の90+3分に決勝点を決め、これが”ミスター・レッズ”福田正博氏と並ぶクラブでのJ1最多タイとなる91ゴール目となった。また”キング・カズ”の三浦知良の139点を抜き、歴代6位となるJ1通算140点に乗せた。今季リーグ14試合5得点。
「肩を並べられたことは嬉しく思います。ただサポーターからすれば、福田さんは一番上、頂点の存在。ここから10点、20点、30点と得点で差をつけて、『浦和レッズといえば興梠慎三』と言ってもらえるように頑張っていきたいです」
「(カズ越えの通算140点には)嬉しいです。まだ上には上がいます。(通算5位はマルキーニョス)お手本とするような選手であの(鹿島時代の)2トップは印象も強く残っているので越えていきたいです」
そのように興梠は笑顔を浮かべ、さらなる意欲を示した。
1-1で迎えたアディショナルタイムの90+3分だった。左サイドを持ち上がったマルティノスのクロスが相手に当たってバウンドしDFの頭を越えていく。そこで待っていたのが興梠だった。そのボールが落ちるところ、「けっこう疲れていたので、逆にリラックスして打てました」と、冷静に右足を降り抜きゴールネットを揺らした。
ただし試合内容には満足していなかった。
「前後半ともに満足するような内容ではなかった。前半のほうが前から行けてチャンスも作れていました。体力的に落ちてくるので、ここから暑さも増すので、ペース配分は考えていきたいです」
そしてこのあとアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメント1回戦、蔚山現代との連戦が待っている。16日(19時30分開始)はまずホームで第1戦を迎える。
「まず失点しないこと。そのうえで得点をとることが非常に大事になる。難しい試合になるが、しっかり体を休めてから臨みたいです」
そのように浦和のエースは、気持ちを引き締めていた。痺れる戦いがここからさらに続く。
文:サカノワ編集グループ