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Jリーグが懲罰。浦和に罰金300万円、大分にけん責

(C)SAKANOWA

昨年の大分対浦和戦を受けて。「 浦和サポーターのガイドライン違反は、有観客試合の開始ごろから散見され、浦和のホームゲームにおいて措置を講じきれなかった」

 Jリーグ(公益社団法人日本プロサッカーリーグ/村井満チェアマン)は2月22日、裁定委員会に諮問し、浦和レッズと大分トリニータに対する懲罰を決定した。

 浦和に対しては、同種事案の再発防止を期すため、全ての観客のために円滑かつ適切な試合運営を協力して行うという見地から、事前に相手チームとの協議を十分に行うとともに、サポーターに対し留意を要するローカルルールの遵守を要請するなど必要な措置を実施することを依頼した。

1.対象事案
 2020年10月31日に昭和電工ドーム大分にて開催された、J1リーグ25節の大分対浦和戦で、浦和サポーターが以下の行為を行った。

(1) 試合開始直前の14時頃から終了する16時頃まで、全席指定席であったが、40人程度がスタジアム上段席に移動し、立ち見で応援した。

(2) 同じく14時頃から16時頃まで、声を出したり、指笛を鳴らしたりした。

(3) 14時頃、サポーターの一人がフェンスに上った。

(4) 14時頃、サポーターの一人がスタジアムの中からフェンスの外に向かってペットボトルのようなものを投げた。

2.懲罰内容
・けん責
・罰金300万円

3.懲罰理由
(1) 浦和は、Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン(以下「ガイドライン」)を遵守する義務、ホームクラブの義務履行への協力義務、試合の前後・試合中においてビジタークラブのサポーターに秩序ある適切な態度を保持させる義務を負っている。

(2) 本件行為により、浦和はガイドラインを遵守できず、かつ、特にコロナ禍で憂慮されている感染リスクという観点からも、観客の秩序ある適切な態度を保持できなかった。

(3) 浦和は、自ら観客の秩序を保持させるだけでなく、大分が観客の秩序保持義務を果たせるよう、浦和サポーターに対して大分観戦ルールを徹底させる措置を講じるべきであった。また、浦和サポーターがスタジアム外で太鼓を叩き始めた際、浦和の運営担当者は途中で太鼓をやめるように伝えているものの、大分の運営担当者が対応している間、積極的にサポーターをなだめるような行為をしていない。さらに、ホームクラブが定めるルールに従って試合の円滑な運営に努めるべきところ、リモート応援、もしくはビジターでの太鼓の使用許可について、浦和の運営担当者は大分の運営担当者に事前に行うべき相談をその場で持ち出している。

(4) 浦和サポーターのガイドライン違反は、有観客試合の開始ごろから散見されており、浦和のホームゲームにおいて措置を講じきれなかったことが、本件行為につながったといえる。 したがって、浦和の行為は、Jリーグ規約第3条の2、Jリーグ規約第51条第2項第1号及びJリーグ規約第51条第2項第2号の趣旨に反するといえる。

4.適用条項
『JFA懲罰規程』
3-7
〔チーム又は選手等によるその他の違反行為〕
第4条〔懲罰の種類〕
第2項第2号 第4条〔懲罰の種類〕
第2項第3号 『Jリーグ規約』
第3条の2〔Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインの遵守義務〕
第133条〔Jリーグにおける懲罰〕第2号
第134条〔懲罰に関する管轄〕第3号
第51条〔Jクラブの責任〕第2項第1号 第51条〔Jクラブの責任〕第2項第2号

(大分への懲罰内容に続く)

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