Jリーグが懲罰。浦和に罰金300万円、大分にけん責
大分にはけん責の処分。「サポーターへの周知徹底を互いに確認し合うべきであった」
また、Jリーグは大分トリニータに対し下記のとおり懲罰を決定した。
1.対象事案 2020年10月31日に昭和電工ドーム大分にて開催された、J1リーグ25節大分対浦和戦で、大分・浦和両サポーターが以下の行為を行った。
(1) 大分サポーター
1)14時頃、浦和サポーターが座席を移動して、太鼓に合わせて立ち見で手拍子をしていたことに対して、大分サポーター二人がスタジアムの外に出て、浦和サポーターに近づこうとした。
2) 上記二人を追って、さらに10人程度の大分サポーターが南ゴール裏にいた浦和サポーターのもとに突入を試みた。
(2) 浦和サポーター
1) 本試合開始直前の14時頃から本試合が終了する16時頃まで、全席指定席であったが、40人程度の浦和サポーターがスタジアム上段席に移動し、立ち見で応援した。
2) 本試合が開始する14時頃から本試合が終了する16時頃まで、声を出したり、指笛を鳴らした。
3)14時頃、浦和サポーターの一人がフェンスに上った。
4)14時頃、浦和サポーターの一人がスタジアムの中からフェンスの外に向かってペットボトルのようなものを投げた。
2.懲罰内容
けん責
3.懲罰理由
(1) 大分は、Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインを遵守する義務、ホームスタジアムに存在するすべての者の安全を確保する義務及び観客に秩序ある適切な態度を保持させる義務を負っている。
(2) 本件行為により、大分は、ガイドラインを遵守できず、特にコロナ禍で憂慮されている感染リスクという観点からも、ホームスタジアムに存在する全ての者の安全を脅かし、かつ、観客の秩序ある適切な態度を保持できなかった。
(3) 大分は、事前に大分サポーターに対して、有事の際は警備員や運営担当者に連絡、通報又は相談し、どのような理由があろうと大分サポーター自身が対応することがないよう徹底するべきであった。
(4) 大分は浦和の運営担当者に大分戦の観戦ルール資料を送付した際や本試合当日に、観戦ルールを策定した趣旨を丁寧に説明すると共に、観戦に際してはローカルルールである観戦ルール及び警備員等主催者側の指示、要請が優先し、その場における異議、反論、質問等が発生することのないようサポーターへの周知徹底を互いに確認し合うべきであった。
(5) したがって、大分の大分・浦和両サポーターへの対応は、Jリーグ規約第3条の2、第51条第1項第1号及び同第2号の趣旨に違反するものである。
4.適用条項
『JFA懲罰規程』
3-7〔チーム又は選手等によるその他の違反行為〕
第4条〔懲罰の種類〕第2項第2号 『Jリーグ規約』
第3条の2
〔Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインの遵守義務〕
第133条〔Jリーグにおける懲罰〕第2号
第134条〔懲罰に関する管轄〕第3号
第51条〔Jクラブの責任〕第1項第1号
第51条〔Jクラブの責任〕第1項第2号
[文:サカノワ編集グループ]