×

【女子W杯】イングランドはプロ化したが日本は? 高倉監督が答える

イングランド戦前日、記者会見に臨んだなでしこジャパンの中島依美(左)と高倉麻子監督(右)。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

欧州の充実ぶりを認める一方、なでしこリーグの良さも強調。中島依美が挙げた具体的な必勝法とは?

[女子W杯 GS 3節] 日本 – イングランド/2019年6月19日(日本時間20日4時)/アリアンツ・リヴィエラ

 なでしこジャパン(日本女子代表)の高倉麻子監督と中島依美が6月18日、イングランド戦前日の公式記者会見に臨み、グループ1位突破を懸けた戦いへの抱負を語った。そのなかで高倉監督は「コンディションのいい選手を使い、シンプルにイングランドに対して勝つための布陣を選びます」と、あくまでも”勝利”を狙うと強調した。

 その記者会見の中で、こんな質問が出た。

「イングランドはプロリーグ(実質2011年スタート)で、日本はセミプロだと聞いています。その環境面の差は、イングランドに優位に働くと思いますか?」

 高倉監督は次のように答えた。

「近年のヨーロッパのリーグの充実については、常にチェックしています。それ(環境)に伴った成長度合いは本当に素晴らしいと感じています。

 イングランドの選手もとてもレベルアップしていると強く感じます。日本でも今、プロ化に向けて検討されていますが、ぜひそうなって、選手がもっと切磋琢磨してレベルアップしてほしいと思います。

 ただ、私たちにはなでしこリーグという素晴らしいリーグがあり、日々自分たちの持っているものを出し切って戦うなか、成長している選手が集まっています。そのリーグがプロかそうでないかではなく、選手がいかに毎日努力をしているかが大事。私たちの選手も負けていないと思っています」

 そのように確かに”セミプロ”と言える環境だが、なでしこリーグにはなでしこリーグ、ならではの良さがある。その”強み”を示す機会でもあると強調した。

 とはいえ、日本は3月、イングランド女子代表に0-3で敗れている。「そこからどのように修正し、試合に臨むのか?」という問いに、指揮官はあくまでも今回が”本番”だと強調した。

「結果的に0-3で敗れましたが、あの大会ではいろいろ試すことができました。その意味では、特に0-3の結果にマイナスのイメージは持っていません。この素晴らしい大会で素晴らしいチームと対戦できることを、非常に楽しみにしています。ちょっとタイプの異なるチームの対戦なので、選手には精一杯、力を出し切ってほしい。全力で勝ちにいきたいと思います」

 そのように、あくまでも勝点3を狙うことを強調した。

 1位通過だと、その後のトーナメントが非常に優位になる。一方、2位通過だと、E組1位のオランダかカナダと対戦することになる。それだけに日本は本気で勝利を狙っていく。

 中島も「イングランドは、人についてくるという動きに特徴があるので、そこでギャップを作りやすいと思う。3人目が関わり、自分たちのポゼッションサッカーの良さを出したいと思います」と抱負を語った。

取材協力:早草紀子