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『人手不足』のパルチザンは浅野拓磨のことを「待っている」

浅野拓磨。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「あと3、4人は必要」。アーセナルの判断待ちか。

 アーセナルFCが保有権を持ち昨季はハノーファー96に期限付き移籍していたFW浅野拓磨だが、セルビアの名門パルチザン・ベオグラードは首を長くして彼の加入を待ち望んでいるようである。

 セルビアの大手メディア『Radio Televizija BN』は7月16日、パルチザンの現状に関するレポート記事をWEB版にアップし、そのなかで浅野の獲得についても触れている。

 記事によると、元セルビア代表(ユーゴスラビア代表)でも活躍したサボ・ミロシェビッチ監督は「パルチザンはあと3、4人の新戦力が必要だ。それも最低限」と、現在の台所事情を嘆いているという。

 もちろん、クラブの資金力を考えると、移籍マーケットで相手にされるのが後回しになることは、ある程度想定内。チーム作りはしっかり進んでいるという。「パルチザンはこれまでフランスのボルドーとの練習試合でも良い成果を収めている。チームは60、70パーセントの状態にはあり、開幕までに100パーセントに近い状態に持っていきたい」ということだ。

 ただし、1シーズンを戦い抜いてタイトルを獲得するという目標を達成するには心許ないという。ミロシェビッチ監督は「まだ3、4人の新戦力が不可欠でしょう。もちろん、資金繰りが必要ですが。昨年よりも人数が少ない状況。このまま3つのコンペティションを戦うには厳しい」とメディアに明かしているという。

 そして新戦力候補の筆頭として、浅野拓磨の名前が挙げられている。「待望される一人が日本人のウイングである浅野拓磨です。計算の中に含まれている選手の一人です」と期待されている。

 そしてミロシェビッチ監督の「待っている」というコメントも掲載されている。

 またチェルシーFCが保有権を持ち、昨季レンタルでプレーしたダニロ・パンティッチに関しては、期間延長に向けた交渉が続けられているという。そうした状況のため、複数の選手が主戦場ではないポジションでプレーしているということだ。

 また、セルビアメディア『ノヴォスティAD』によると、浅野との契約をあと1年残すアーセナルは、「ドイツのクラブへの完全移籍」の可能性を探っているそうだ。その実現が難しければ、パルチザンへのレンタルで「合意」しているというのだ。

 すると、そうした状況を知ったトルコ1部リーグのベシクタシュJKがアーセナルに、24歳になる日本人アタッカーの獲得の申し出をしたとも伝えられている。

 浅野の昨季ハノーファー(ブンデス1部)での成績は、13試合0得点。契約により、シーズン終盤に出場機会を得られなかった。

 またパルチザンは2018-19シーズン、セルビアリーグ29勝9分8敗で3位の成績を収めている。

 果たして、浅野のセルビアリーグ挑戦は実現するのか、それともベシクタシュ? またはドイツでのプレーを継続? 本人もやきもきしているに違いない。

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[文:サカノワ編集グループ]

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