札幌の記録的8得点。特筆すべきは全てファイゴール!ミシャ「鬱憤を晴らしてくれた」
札幌の鈴木武蔵。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
清水の篠田監督は「熟成度」の差を敗因の一つに挙げる。
[J1 23節] 清水 0-8 札幌/2019年8月17日/IAIスタジアム日本平
北海道コンサドーレ札幌が清水エスパルス戦で、8-0の大勝を収めた。無失点での8ゴールはJ1最多タイ記録。
ジェイ・ボスロイドがハットトリックを達成。さらにチャナティップも2ゴール、鈴木武蔵、福森晃斗、進藤亮佑と多くの選手が得点に絡んだ。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が標榜する、全員がゴールに絡み全員で守るスタイルで、最高の結果を収めた。
前半はシュート数でも大きく上回っていた清水だが、途中で集中が切れてしまったとも言えた。それでも、チャナティップ、ジェイ、鈴木の破壊力に加え、福森のキャノンFK、進藤のダイビングヘッドと、特筆すべきはいずれもファインゴールだったことだ。
ペトロヴィッチ監督は試合後のフラッシュインタビューで「これもサッカー。8-0の点差が開くほどの内容だったかは分かりませんが、今日のゲームに関しては、私たちがチャンスを生かせた試合でした」と語り、次のように続けた。
「清水はいいチーム。こういう日もあると思います。私たちも最近なかなかチャンスを決め切れずにいたなかで、今日は生かすことができました。それでも8点差開くほどの差があったとは思いませんが、選手たちはここ最近の鬱憤を晴らしてくれました」
とはいえ快勝劇に浮かれることなく、次節のFC東京戦へさっそく気持ちを切り替えていた。
「8-0で勝利しても手にできるのは勝点3です。最近の試合でも、あと2、3点取れていれば、順位ももっと上へ行けていました。ただ、この勝利をすぐ忘れて、次のFC東京戦の準備に入りたいと思います。非常に厳しい戦いが待っています」
そのように指揮官だが、首位決戦へと気持ちを切り替えていた。
一方、敗れた清水の篠田善之監督は「準備してきてできたこと、できなかったこと、スペースを与えたこと、サポーターの皆さんと選手に申し訳なく思っています」と語った。
攻撃時に5トップ気味になる札幌に対し、そこで1枚剥がされて数的不利になったあとの対応ができなかったことを主な敗因に挙げた。また「チームでの熟成度も、札幌のほうが高かったです」と認めるしかなかった。
「ただ、何を言っても言い訳になってしまいます。このゲームをしっかり受け止めて、ホームでこうした試合にしてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいです」と、指揮官はそのように改めて謝っていた。
今週末の24節8月24日、札幌はホームでFC東京(札幌ドーム/1時開始)、清水はアウェーで川崎フロンターレ(等々力/19時開始)と対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]