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【鹿島】ACL決戦!内田篤人の出番は?「ここからが命。一番面白くて、一番難しくて、一番大事なところ」

鹿島の内田篤人。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「ガラスを扱うように大事に使ってもらっている。でも行く時は行く」

[ACL 準々決勝 2-nd]  鹿島 – 広州恒大 /2019年9月18日19:00/カシマサッカースタジアム

 アジアチャンピオンズリーグ( ACL )準々決勝第2戦(セカンド・レグ)、鹿島アントラーズ対広州恒大戦が、9月18日19時からカシマスタジアムで行われる。第1戦はスコアレスで引き分けており、鹿島はここで勝てば、優勝した前回に続きベスト4に進める。一方、1点以上の引き分けか負けると、敗退が決まる。スコアレスであれば、延長戦(アウェーゴールルールの対象外)、さらにPK戦と続く。

 国内リーグでは、鹿島は、15勝6分5敗(48得点・23失点)でJ1リーグ2位。対する広州恒大は現在、19勝2分け3敗(55得点・18失点)で中国リーグ首位を走る。

 最近の公式戦、キャプテンの内田篤人がベンチ入りを続けている。まだ右膝に巻くテーピングが痛々しく、出場機会は限られている。

 その内田が9月4日のルヴァンカップ浦和レッズ戦(〇3-2)のあと、自身のコンディションや今後の展望、そして自身の役割について、次のように語っていた。

「どこでゴーサインが出るかは分からないので、そのために常に準備はしています。ユキ(伊東幸敏)のように、いきなりドンと使われる選手もいるけれど、俺の場合、本当にガラスを扱うかのように大事な調整と使われ方をしてもらっている。剛さん(大岩監督)は膝の状態、俺の性格も知ってくれていて、理解を示してくれている。もちろん、自分もこれ以上、ケガをしたくない。ただ、出る時には、別にいいと決めている。だから、良きタイミングで使ってもらえればと思っています」

 内田の言う「理解」とは、”ここぞ”の場面で、いつでも行ける。そのための準備はしているということ。もちろん、その機会が実際に訪れるかどうかは分からない。今試合に臨んでいる選手たちの調子が良いからだ。とはいえ、ここから大一番が続きシーズン終盤、一筋縄ではいかない。それを誰よりも知るのがまた内田でもある。

「ゲーム感は、俺は大丈夫。いい時はいい、関係ないよ」

 自身が置かれている立場も俯瞰して見ている。ここからは痺れるような試合が続くなか、必ず鹿島の背番号「2」が必要とされる機会が来る、と。

 昨年のACL準決勝の水原三星との第1戦、立ち上がりの2失点から同点に追いつき、試合終了間際に内田がスーパーゴールをねじ込み、3-2の勝利を収めた。初のアジアタイトルに大きく近づけた殊勲弾。ただその代償は大きく、残すACL3試合はハムストリングスを傷めて欠場を余儀なくされた。

 今季はどのように貢献するのか。

「ベンチに俺がいなくてもいいかもしれない。ただ、チームから離れないでいてほしいとも言ってもらえている。ここから大事な試合が続く。ここからが仕上げであり命。Jリーグ、ルヴァンカップ、天皇杯、ACL……4つ。その間には、チームは離れたくない。一番面白くて、一番難しくて、一番大事なところ。しっかり粘って、みんなでここまで来たんだからね」

 まずは中国最強の広州恒大との決戦を迎える。ある意味、内田が”温存”されるのが理想かもしれないが、例えば鹿島が劣勢に立たされた時など――必要とされる場面も訪れるか。

 鹿島の一員として、すべてのタイトル獲得の可能性を残してシーズン佳境に突入できることを、内田自身もこれまで以上に、どこかワクワクしているようだった。

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[取材・文:塚越 始]

Topics:Asia AFC Champions League 2019 ; Kashima Antlers – Guangzhou Evergrande FC.

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