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【ACL浦和】槙野は広州での第2戦を警戒「全く違うチームになる」

浦和の槙野智章。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA ※上海上港戦より

2大会ぶりの決勝進出へ価値ある無失点勝利。

[ACL準決勝 1st ] 浦和 2-0 広州恒大/2019年10月2日19:30/埼玉スタジアム2〇〇2

 アジアチャンピオンズリーグ( ACL )準決勝・第1戦(ファーストレグ)、浦和のDF槙野智章は広州恒大相手に、久々の無失点勝利を収められたことを喜んだ。その一方、10月23日のアウェーでの第2戦は「相手はまったく別のチームになる」と警戒した。

 直前のサガン鳥栖戦で3失点を喫したものの、リベロに鈴木大輔、左に槙野、右に岩波拓也が入る3バックのセットが継続して起用された。

 槙野は今回、その3人の特長がしっかりハマったと感じたという。

「鈴木選手が真ん中(リベロ)に入ることで、僕と岩波選手が前へチャレンジできていました。前へチャレンジすることで、裏のスペースを彼がカバーするという、良い連係と意思疎通を図れていました。相手の外国籍選手3人に対し、チャレンジ&カバーよりも、1対1の局面を作り、もともと持っていた良さを引き出す策を取りました。2対1の状況を作ると任せっきりの状況にしてしまうことがあるので、1対1であえて責任を託すほうが、良さが出る。それが今日は上手くいったかなと思います」

 槙野と対峙したキーマンである元ブラジルU-23代表のタリスカが中盤まで下がってプレーすることが増えた。槙野は「本当にいい守備ができました」と振り返った。

 何より広州恒大が従来の4バックではなく3バック(5バック気味)で臨んできたことは、浦和にプラスに働いたと言えた。

「ウォームアップを見た時、3バックで来るようだと察しました。実際、相手がそう来たらチャンスだと思っていました。彼らの本来の姿は3バックではなかったので、そこは突きどころだと思いました。ただ――」

 槙野は続けて、次のように強調した。

「今日のゲームは、今日のゲームです。次の試合は、まったく違うチームになると思っています。今日の試合の感じで、みんなが『行ける』とか、そういうふうに思ってしまうと危険。自分たちもホームとアウェーではまったく違う姿になってしまう。この2-0をどう捉えるのか。あえて危険なアンテナを張って、向こうに乗り込みたいと思います」

 それもまたACLならではの現象に挙げられる。過去、浦和はそのようにホームとアウェーでまったく異なる「顔」を持つチームに痛い目にあってきた。それをよく知る槙野は、そのように中国で待ち構える広州恒大を十分に警戒していた。

 浦和は10月23日のアウェーでの広州恒大との準決勝第2戦、勝つか引き分け、0-1、さらに1ゴールを奪えば2点差で負けても決勝進出が決まる。

 つまり浦和は0-3だと敗退。あるいはアウェーゴールを1点奪えば(延長・PK戦はなくなり)、広州恒大は逆転に4点が必要になる。

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[取材・文:塚越 始]

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