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【Jリーグ】コロナ受けて議論、「ホームタウン外」の曖昧だった営業活動を明文化へ

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サカノワスタッフ

写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

“ホームタウン”騒動を受けて説明会。例えば、東京で広島県人会によるサンフレッチェ広島のイベント開催も可能に。

 Jリーグは10月19日、「ホームタウン/活動区域外におけるマーケティング活動ガイドラインの整理」についてのメディアブリーフィングを行った。先日の「ホームタウン制度を事実上“撤廃”」と一部メディアで大々的に報じられたのを受けて、リーグがこれまで協議し間もなくまとめようとしていた「ホームタウン外での営業活動」に関して、担当者が詳しく説明した。

 Jリーグでは、以前から特に東京をはじめ都市部などホームタウン外での営業活動について議論をしてきた。そうしたなかで昨年、新型コロナウイルス感染症により、ほとんどのクラブが営業面で大きな打撃を受けた。

 そこでこのタイミングで、これまで曖昧だった部分を含め、まず「ホームタウンの理念」に立ったなか、全クラブ共通の“ルール”を改めて整理してきた。

「地域という概念」は何か? JリーグIDの保有者の中では、あるクラブを応援する「少なくとも3割」の人がホームタウンのある都道府県以外に居住している。多いところでは、その75パーセントが“ホームタウン外”だった。

 加えて、デジタル化の加速も、クラブの営業活動の環境を大きく変えている。デジタルのマーケティングによって、ECの活用は多様化しつつある。

 そう考えていくと、多くのニーズに対し、情報・イベントを提供するチャンスを逸していると言える状況にある。そこでホームタウンを軸にしつつ、事業の選択肢を広げていくことについて、どういったことであれば可能なのか――議論してきたそうだ。 

 ただし、実は東京首都圏は、どのクラブも事業活動することが認められていた。また、あるクラブチームのホームタウンでの活動も決して禁止されていたわけではなく、「クラブ間で話し合う」ことで認められることになっていた。

 しかし結果的に「遠慮してしまう」形で、他クラブでの活動は“暗黙の了解”で何もできない――という状況になっていたのだ。

 東京で広島県人会によるサンフレッチェ広島のイベントを実施する、あるクラブのクリニックを開催する――。

 あるいは、羽田空港に浦和レッズ、東京駅に鹿島アントラーズのアンテナショップを置くことも可能に――(ただ、規約上はこれまでも認められてはいた)。

 そうした今回各クラブ間で合意した内容について、2022シーズン開幕を目途に、Jリーグのガイドライン、規約などに明文化して落とし込んでいく。

 一方、この“新ルール”の実施後、都心部への事業展開を進めることで、ホームタウンでの活動がないがしろになるクラブが出てこないかなど、何かしらのチェック機能も必要となりそうだ。

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