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「久保移籍問題」を経て、JFAが18歳未満の国籍登録を義務化

日本代表での久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

FIFAの定める規定運用のなか、今後の中学・高校世代の外国籍選手の登録に影響も。

 日本サッカー協会(JFA)は10月10日に理事会を開き、そのなかで「18歳未満の国際移籍選手などのJFA登録手続きの件」について報告案件があった。国際サッカー連盟(FIFA)のルール運用の厳格化に伴い、今後、日本でも高体連、中体連チームの選手の国籍入力を義務化することになった。

 JFAではこれまで、高体連、中体連、4種チームの選手登録手続きの際、国籍入力は任意にしていて、書類審査などなしにJFAに選手登録できる運用になっていた。しかし昨年、FIFAの定める「国際移籍」の違反に反する事例が国内で発生、FIFAからJFAに罰金が科された(プライバシーにも関わるため、カテゴリーなど詳細は非公表)。

 そうした国際的な流れを受けてJFAとしてもルールを定めることになり、2020年度から高体連チーム、中体連チームの選手の国籍入力を義務付けられることになった。ただし、特別永住者への配慮は継続する。この変更は「KICK OFFシステム」の改修後、2020年2月から運用予定だ。

 すでにJFAに登録されている選手が同じチーム内で継続登録する場合、この運用は適用されない。4種チームの選手についても、同様の運用とする方向で調整中だ。

 JFAによると、FIFAの規定では、18歳未満の選手は、1年間、海外で自由にプレーすることができる。ただし親の仕事などを伴わない引っ越しで、母国以外の国で継続してプレーする場合、FIFAの「18歳以下の国際移籍」のルールに抵触。久保建英がFCバルセロナのカンテラでプレーしていたものの、中学年代で帰国を余儀なくされたのは、この規定のためだった。近年はそういったルールのなかで、18歳以下の選手が海外でプレーする機会を得ている。

 これまで「留学生」として日本でプレーしていた外国籍の選手が、今後、そういったルールのもとで登録可能になる。なお現在、登録されている選手については、FIFAと確認しながら、支障をきたさないように運用する予定だ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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