【浦和】エース興梠が悔やむ決定機逸「今は一人で二人を打開しなければ」

浦和の興梠慎三。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI ※写真は松本山雅FC戦より

ブーイングを覆うように起きたスタンドからの拍手に、「これで終わりではない。重要は試合が続く」と改めて気を引き締める。

[J1 29節] 浦和 0-1 大分/2019年10月18日/埼玉スタジアム2〇〇2

 浦和レッズのFW興梠慎三が大分トリニータ戦、2試合ぶり今季リーグ通算13点目を狙ったものの、ノーゴールに終わった。試合もアディショナルタイムでの一撃に沈み0-1で落とし、リーグ連勝はならなかった。

 興梠らしい、相手の読みをさらに上回って作ったビッグチャンスだった。

 ハーフタイムを挟み「ボールをどこで保持するか整理することで、守備の回数を減らす意図があった」(大槻毅監督)と、前半一方的にボールを支配された状況から改善。その中で迎えた53分だった――。

 長澤のパスを受けた背番号30がペナルティエリアに入って左、厳しいマークをかいくぐりキックフェイントからDF二人をかわす。ノーマークで左足のシュートを放ったものの……ボールは枠を捉え切れなかった。

「前半はストレスの溜まる内容でしたが、相手は結構走っていたので後半は運動量が落ちてくるだろうと思っていました。そういったなか、後半自分たちがハードワークできて、多くのチャンスを作れました。自分のチャンスをしっかり決めておけば、また変わった展開になっていたので……悔しいですね」 

 ワンチャンス。しかし……そのチャンスをモノにするのがエースの仕事だと、興梠は責任を感じていた。

「(決定機逸について)あれを決めないと、意味がない。今は一人で二人ぐらい打開しないと、あのようなシーンをなかなか作れない。ペナ(ペナルティエリア)の中に行ければ仕掛けようと思ってので、決めなければいけなかった」

 そのように反省の言葉が続いた。

 ただ試合後、スタンドからはブーイングも少し起きたが、それを覆うように大きな拍手も送られた。10月23日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝・広州恒大とのアウェーでの第2戦に向かう。その決戦へと向かう選手たちへの激励のほうが上回った。

「これで終わりではない。今日も非常に大事でしたけれど、次は(今季唯一)タイトルの懸かった試合。また切り替えて、頑張っていきたいです」

 浦和はJ1リーグ9勝8分12敗(30得点・42失点)の勝点35で、あと1勝すれば残留に大きく近づいたものの、ポイントを積み上げることができなかった。とはいえ、すぐ次の戦いが来る。おそらく第1戦とは全く別の顔を見せて立ち向かってくる――目下リーグ1位に立つ中国の雄に挑む。

 右肩を傷めてすぐ病院に向かった(脱臼と見られる)武藤雄樹は次戦の出場は厳しそうである。常に厳しい状況下で勝ち抜いてきたACL、エース興梠の双肩(であり両足)に懸かる期待がますます強くなる。

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[取材・文:塚越 始]

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