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【川崎】中村憲剛が語るルヴァン杯優勝の条件「ミシャのサッカーとは長く対戦してきて…」

川崎の中村憲剛。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

隙を見せず、水を漏らさないように――。

[ルヴァン杯 決勝] 札幌 – 川崎/2019年10月26日13:05/埼玉スタジアム2〇〇2

  ルヴァンカップ決勝の北海道コンサドーレ札幌対川崎フロンターレ戦が10月26日、埼玉スタジアムで行われる。川崎の中村憲剛が試合前日にメディアの取材に応じ、「リーグ2連覇して、クラブとしてカップを獲ることは、フロンターレをもう一つステップアップするためにも大事なこと。自分も、チームメイトも、クラブとしても、自信をつける試合にしたい。みんなで勝ち獲りにいきたい」と決意を示した。

 川崎が敗れた4度のルヴァンカップ決勝のうち、2003年に加入した中村は、2007年、2009年、そして2017年と三度の舞台に立ってきた(さらに2017年元日の天皇杯決勝も)。そのファイナルに勝てずに来た過去を払拭する、38歳のバンディエラにとっても、分岐点にするための一戦にしたいと位置づける。

「(勝敗を分けるポイントは?)技術、システム、戦術などありますけど、最後の局面でやるか、やられないか。このカップ戦ファイナルでは、そこが大事だとすごく感じてきました。決め切るか、止めるか、その勝負です。よりシビアに。一つのミスが命取りになるので、隙を見せず、水を漏らさないように。球際やハードワーク、そういったことが大事になると思います」

 そのように、あと1勝、ルヴァンカップ制覇への”必須条件”を挙げていた。

 そして、「言える範囲で……」と札幌のどのあたりを狙いたいかという問いに、川崎のバンディエラは次のように答えた。

「僕自身もミシャのサッカーとは長く対戦してきて、札幌とも昨季からやってきました。ウィークポイント、ストロングポイントはあります。そこを突ければ、自分たちの展開になると思いますし、自分たちのところは突かせないようにやるだけです」

 中村のみならず、川崎の選手たちからは、札幌対策が徹底されているニュアンスの言葉が聞かれた。まさに機は熟した――。あとは、決戦に臨むだけであるという、強い自信が感じられた。

「歴史が開ける時が来る。それをこれまで(リーグ戦で制覇して)証明してきたので、カップ戦でも。それが明日になるために、いい準備をしてきました」「総力戦でやってきて、誰が(決勝に)出てもいい状態です。あとはみんなで掴み取るだけです」

 2017シーズン、初のリーグ制覇を果たした時、中村は等々力競技場で「この風景を待っていた」と名セリフを残した。そして今度、この聖杯を懸けた一発勝負のファイナルで頂点に立つ。その風景のなかで、中村が一体どんな表情を浮かべるのか――サポーターも楽しみにしている。

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[取材・文:塚越始]

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