本田が明かす底力の源「僕はアンチの人を本当にリスペクトしている」
本田圭佑。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「全員、何回俺に見返されたら気が済むんか!」発言の”真意”とは――。
オランダ1部リーグ(エールディビジ)のフィテッセと契約を結んだMF本田圭佑がこのほど、インターネットテレビ局『AbamaTV』のインタビューに応じ、多岐に渡ったテーマについて語っている。そのなかで33歳の元日本代表が自主トレーニング中に「全員、何回俺に見返されたら気が済むんか!」と叫んだ動画が話題を呼んだことについて触れ、「いわゆるアンチと呼ばれる人のことを、けっこう本当にリスペクトしているんです」と語った。
ちょうどフィテッセ加入が決まる直前、本田が自身の「You TUBE公式チャンネル」の動画で、トレーニングの様子を公開。その途中、汗をかく本田が「見返したろうと思っている! マジで。全員、何回俺に見返されたら気が済むんか分かっていないみたいだから」と叫んだ。
その言葉は、自分に向けたものでもあったのではないか。その問いに本田は次のように答えた。
「自分に発破をかけている部分のほうが正直強いですね。僕は僕のことを批判してやれというか、あまり好きだと思っていない、いわゆるアンチと呼ばれる人を、けっこう本当にリスペクトしているんです。(えええ?)はい、僕にわざわざ時間を使ってくれていることに感謝しないとなと思っています」
ある意味、自分に向かうあらゆる矢印を、活力やエネルギー=原動力にしているというのだ。むしろ、”アンチ”の声が、本田の底力を突き動かす糧になってきた。
一方、これまで日本人初となるワールドカップ3大会連続ゴールを決めるなど大舞台で強いイメージがある本田だが、「結果を残せる時はたまたまです」と謙遜する場面も。「でも大事なのは望むこと。唯一、普段からその大舞台で結果を残す自分を意識することかなと思います」と、目標からの逆算が重要だとも話した。
そして、カンボジア代表の実質的な監督(肩書はゼネラルマネジャー)、実業家としての顔も持つ本田だが、セカンドキャリアについても、次のように語っていた。
「サッカーは好きですし、今までサッカーに育ててもらったのは間違いなく感謝しているので、恩返ししていきたいです。ただサッカー以外にも好きなことがいっぱいあります。好奇心が旺盛すぎて困っています」
9年半ぶりに戻ってきたオランダの地からのリスタートとなる。「僕の英語のスタートもここでした」という。新天地の決まったフィテッセで、まずはこのレフティが久々となるフィールド上で、どんなインパクトを残してくれるのか――。重圧を力に変えてきた男だ。大きな期待を寄せたい。
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[文:サカノワ編集グループ]