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「本物の浦和レッズをお見せしよう」ズラタンの言葉が再び注目を集める

昨季限りで浦和を退団したズラタン。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ACL決勝第2戦へ。2年前からつながるストーリー。

[ACL 決勝 2nd] 浦和 – アル・ヒラル/2019年11月24日19:00/埼玉スタジアム2〇〇2

 浦和レッズが11月24日にホームの埼玉スタジアムで、アジアチャンピオンズリーグ( ACL )決勝アル・ヒラルとの第2戦を迎える。第1戦(ファーストレグ)を0-1で終えた浦和はまず1点奪うことが必須。逆転するためには2ゴールが求められる。

 Jリーグの川崎フロンターレ戦(●0-1)から実質中2日、時差6時間あるサウジアラビアの首都リヤドでアル・ヒラルとの第1戦に臨んだ。ナイターで組まれたため、日本時間の夜中1時30分試合開始という状況下、選手たちは相当に厳しいコンディションで90分戦い切った。

 シュート数は実にアル・ヒラルの22本に対して浦和は2本。GK西川周作が出場停止のなか、代わって先発フル出場した福島春樹がビッグセーブを連発し、なんとか最少失点で切り抜けた。

 北京国安、蔚山現代、上海上港、広州恒大……これまでもこの大会、浦和は第2戦で真価を発揮してきた。ただ今回のアル・ヒラルは、これまで倒してきた東アジア地区の列強と比較しても、さらに上を行く強さを感じる。しかも彼らは今回、18日に出発して日本での調整をスタートしている。初のアジア制覇に向けて、万端の準備で臨んでくる。

 もちろん、そんな強者を倒してこそのアジア王者のタイトルである。浦和は11月24日、スタジアム全体で相手を飲み込むことができるか――。

 そしてこのシチュエーションで、改めて注目を集めているコメントがある。

 それが2017年、1-1で引き分けた今回と同じくアル・ヒラルとのアウェーでのACL決勝第1戦の後、浦和でプレーしていたFWズラタンがAFC(アジアサッカー連盟)の取材に応じ、次のように語っていたのだ。

「先制はできたものの、その後、アル・ヒラルの攻撃になす術がなかった。しかしアウェーゴールを奪って、同点で帰ることができる。幸運はこちらに舞い降りたんだ。

 ホームでの戦いはまったく違ったものになる。本物の浦和レッズをお見せしようじゃないか。リヤドでは大観衆の重圧を受けたが、埼玉スタジアムのプレッシャーが、どれほどのものか。さあ、セカンドレグは僕たちの番だ」

 2017年の第2戦はスコアレスのままヒリヒリする展開が続き、88分、ラファエル・シルバの一撃で1-0として勝利。2試合トータルスコア2-1で、優勝を果たした。

 当時と今回ではシチュエーションは異なる。前回は0-0あるいは同点でも浦和が優勝できる状況だったが、今回、浦和はゴールを奪わなければいけない。と同時に、アウェーゴールを与えると厳しくなるため、守備面でも慎重さが求められる。

 大槻監督は11月15日の記者会見で、次のように抱負を語っていた。

「これまでも難しい試合を乗り越えて勝ち上がってきました。強い相手にここまで勝ち上がってきた経験、それに2年前の成功体験をしている選手たちも多い。ぜひ埼スタで勝ってみせたい。

 ただ、選手と僕らが頑張るだけではなく、スタッフを含めた全員、クラブ全体の力で臨みたい。さらにホームですから、サポーターも加わって浦和全体としての力、戦力が試される試合になると思います。

 サポーターには、僕らと一緒に戦い、助けてもらいたいですし、総力戦のイメージを持っています。ピッチのみならずスタジアム全体でスクラムを組むように。日本に来たアル・ヒラルの人たちがすごく難しいと思ってもらえるような状況を作れれば好ましいです。

 この舞台はさらにもっと一体感とか全体が要求されると思います。『We are REDS 』の『We』にかかわる人たち全員で、協力して戦いたいです」

 浦和は11月23日午前10時からの試合前日練習を公開する予定である。

 そして決戦の日が、刻一刻と近づいている。さあ本物の浦和レッズをお見せしよう――。

関連記事:【浦和】大槻監督がACL逆転優勝へ訴える「『We are REDS 』の『We』にかかわる人たち全員で、協力して戦いたい」

[文:サカノワ編集グループ]

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