【FC東京】長谷川監督が日本代表の橋本拳人にゲキ「もっと逞しくなってほしい」
FC東京が森重真人(3番)のゴールで土壇場で追いつく。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
2位に転落したが土壇場のドロー劇に「この状況に打ち勝たないと優勝はできない」。
[J1 32節] FC東京 1-1 湘南/2019年11月23日/味の素スタジアム
J1リーグ首位に立っていたFC東京は湘南ベルマーレと1-1で引き分け、2位に後退した。それでも後半アディショナルタイムに森重真人の劇的ゴールにより土壇場で追い付いた展開に、FC東京の長谷川健太監督は「よく追い付いてくれた」とポジティブに捉えて、次のように語った。
「久々(約3か月ぶり)の味スタで、やってやるぞ、という気持ちが若干空回りをしてしまったのかなと。その中でも追加点を与えなかったことが、最後の勝点1につながったと思います。最後にこの勝点1が、どのように結果に出るのか分かりませんけど、ホームの最終戦につなげなければいけない」
竹を割ったような性格の指揮官は、あとは腹をくくって全力で戦うのみだと強調した。
「これで吹っ切れて、次の試合、思い切って行けるのではないかと期待しています。多くのサポーターが詰めかけたなか、いいパフォーマンス、いいサッカーをお見せして、勝利を届けたいという気持ちは、選手と一緒でした。ホーム最後の試合、気持ちを出してみんなで戦いたいです」
そうしたなか、こんな大事な試合だからこそ力を出してほしかった、と指揮官が注文したのが日本代表組だった。FC東京からは先の11月シリーズ、永井謙佑、橋本拳人、室屋成の3人が選ばれていた。
「代表組が若干、いつもより疲れがあるのかなと、それは否めませんでした。いつもであれば、もっと(永井)謙佑がスイッチを攻守で入れてくれていたところはありました。失点のところでは、やはりいつもの(橋本)拳人に比べると物足りなかった。それがすべてではありませんが、もっと逞しくなってほしいなと思いました」
先制点は、橋本がボールを失ったところから決められた。雨で一瞬コントロールを誤ったが、ミスをしてはならない地点とも言えた。
橋本は試合後、次のように反省を口にした。
「個人としては全然ダメでした。自分のやるべきプレーをなかなか出せず、チームの勝利に貢献することができなかったので、反省しかないです」
「なかなか思うように自分のプレーを出せず、リズムに乗れないまま、90分間、終わってしまったなと。非常にもったいないし、情けない気持ちです。ただ、最後にモリゲ(森重)くんが決めて何とか引き分けることができたので、次につながると思うし、次こそしっかり勝利に貢献したい気持ちはあります」
そのように土壇場での同点ゴールに、橋本は希望を見出そうとしていた。
そして長谷川監督も33節のホーム最終の浦和レッズ戦(11月30日、14時開始)に向けて、意欲を示した。
「彼ら(日本代表)以外の選手も気持ちは出ていたと思いますが、固さという部分で、うまく体に伝わっていなかったかなと思います。この時期は仕方ないと思いますが、それに打ち勝たないと、優勝は掴めない。ホーム最終戦、素晴らしい相手と戦えますし、我々の持っている力を出し切りたいです」
2位となったFC東京だが、長谷川監督は「もちろん、悔しいですよ」と口にしながらも、あとはやるだけだと、柔和な笑みの中で眼光を鋭く光らせていた。
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[文:サカノワ編集グループ]