柏、G大阪、名古屋、長野…明神智和が引退。トルシエは言った「完璧なチームとは8人の明神」
写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
41歳の決断、「J2に上がり、違う景色を皆様と見たかった」。12月9日に引退記者会見をライブ中継。
J3リーグのAC長野パルセイロは12月2日、MF明神智和が今シーズンをもって現役を引退すると発表した。本人の意向により、12月8日のホーム最終戦での引退セレモニーは実施しない。9日13時から引退記者会見を行い、長野のクラブ公式Youtubeでライブ中継される。
明神は1978年1月24日生まれ、41歳。174センチ・70キロ。兵庫県出身。木津SC ― イーグルスユナイテッドFC ― 柏レイソルユース ― 柏レイソル ― ガンバ大阪 ― 名古屋グランパス ― AC長野パルセイロ。今シーズンはリーグ8試合に出場。J1リーグ通算497試合・26得点、J2リーグ通算 20試合・0得点、J3リーグ通算38・0得点。
主な獲得タイトルは次の通り。
J1リーグ優勝1回(2014ガンバ大阪) 、J2リーグ優勝1回(2013ガンバ大阪)、 Jリーグカップ2回(1999柏レイソル、2007・2014ガンバ大阪)、 天皇杯4回(2008・2009・2014・2015ガンバ大阪) 、AFCチャンピオンズリーグ1回(2008ガンバ大阪)。2000年にJリーグ・ベストイレブン受賞。
また、日本代表(国際Aマッチ)通算26試合・3得点。2002年FIFA日韓ワールドカップ出場。2000年シドニーオリンピックにも参戦。フィリップ・トルシエ監督に「完璧なチームとは、8人の明神と、3人の強烈なタレントからなる集団」とまで言わしめた、クレバーかつタフで献身的な守備と試合全体をコントロールする力に長けていた。
明神は次のようにコメントしている。
「今シーズンをもって現役を引退することを決意しました。
チームからは来年も選手契約のお話をいただいたのですが、プロサッカー選手として求められるものに応えられないと感じ、引退という決断に至りました。
最後までチームの一員として戦いたい気持ちが強く、発表をシーズン終了後にしようと思っていました。一方で、24年間を振り返るなかで、関係者やファン・サポータ ーの皆様には前もってお知らせするべきではないかとも考え、最後まで悩みましたがこのタイミングでの発表とさせていただきました。
AC長野パルセイロをJ2に上げる。
そのことだけを考えてプレーしてきましたが、達成することができず本当に申し訳ない気持ちです。J2に上がり、違う景色を皆様と見たかったです。ただ3年間、AC長野パルセイロのユニホームを着て、AC長野パルセイロのエンブレムのために戦い、長野Uスタジアムでプレーできたことはとても幸せでした。
バスでスタジアム入りする時に聞くチャントが特に大好きでした。この3年間で出会い、お世話になったすべての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
この場を借りて、今までお世話になった柏レイソル、ガンバ大阪、名古屋グランパスの関係者の皆様にも心より感謝申し上げます。
各クラブでキックオフの笛から試合終了の笛が鳴るまで全力でピッチを走りまわり、プレーできたことは僕の誇りであり財産です。
24年の選手生活、たくさんの出会いに恵まれ、多くの方々に支えられてここまで現役を続けることが出来 ました。本当にありがとうございました。 明神智和」
サッカー界屈指の実直であり頭脳明晰な人材とあって、今後サッカー界のみならず、あらゆる分野から必要とされそうだ。果たして今後はどのような道を歩むのか、とても楽しみだ。
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[文:サカノワ編集グループ]