【Jの輪】引退決断の闘莉王もかつて登場、大久保とあの選手とトゥクトゥクに乗る
闘莉王(2018年バージョン)。(C)りおた
「嘉人がゴールを決めた時、誰よりも嬉しいのは俺だからさ。応援しているよ!」
JリーガーがJリーガーの友達を紹介していく連載企画「Jの輪」では、今シーズン限りで引退を表明した京都サンガF.C.の田中マルクス闘莉王も昨年、ちょっと特別な形で登場していた。
当時川崎フロンターレに所属していた大久保嘉人(現・ジュビロ磐田)から闘莉王につながった。
そして闘莉王は大久保について、こんなことを語っていた。
「俺ね、そんなに怖くないですよ。むしろ、アイツ(大久保)のほうがいまだに暴れすぎでしょ(笑)。ただ、誰より嘉人は熱いヤツ。男の中の男というのは、嘉人のことを言うんだと思います。日本代表で一緒にいることが多かったけど、俺は大好きだよ」
そのように闘将は、大久保の熱量に惚れ込んでいた。
「アイツは日本人が持っていないようなパワーを持っている。身体的なことはもちろんだけど、闘争心や熱意、そういう面でも。 選手としても、人間としても、大好き。本当に頑張ってもらいたい。 嘉人が得点を決めたら、誰より嬉しいのは俺だからさ。応援しているよ!」
なかなか闘莉王らしい熱いメッセージだった。
ちなみに大久保は闘莉王について、次のように語っていた。
「日本代表では松井(松井大輔)さん、闘莉王と3人で一緒にいることが多かったんです。トゥーは怖そうなイメージを持たれていますが、めっちゃ普段は優しいっすよ。案外、しっかり者で、面倒見もいい。3人でいるとバランスが取れていました。だいたい松井さんが『行くぞ』と先陣を切る感じで、タイでは3人でトゥクトゥクに乗って、いろいろ街中を回ったりしたこともありました」
ちょっと想像してみると、なかなか楽しそうなトリオの姿が目に浮かぶ。
2004年のアテネ五輪代表の時から主力を務めてきた3人だ。そしてそれぞれ紆余曲折を得ながら進化を遂げていき、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)では岡田武史監督のもと、大久保&松井の豪快かつ技巧派のサイドハーフを、最終ラインで闘莉王が支えて、ベスト16進出を果たしてみせた。とはいえ確かにタイプ的にも気が合うのが不思議にも感じる、意外な三人組だ。
さて闘莉王からの友人紹介だが――。
「ごめんなさい! ちょっとそれはなしで。 (そこをなんとか!)いや、すいません。俺にはちょっと、そういう苦手なんで……」
ということで、そんな展開もバッチリ予期していた大久保は、神戸時代に家族ぐるみで付き合っていた、現在は京都でプレーする熱い男、石櫃洋祐も指名していた。
19年間のキャリアにピリオドを打つと決めた闘莉王だが、彼のようなファイタータイプは今後出てくるのか。そして熱い男が熱い男と共鳴して相乗効果を生み出す、その関係性もまたドラマを感じる。大久保と闘莉王の深い絆は、きっと永遠だ。
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[文:サカノワ編集グループ]